2020年3月9日、ニューヨーク株式市場は急速に下落し、制度導入以来史上初めて、「サーキットブレーカー」が作動しました。原油価格の下落とコロナウイルス(COVID-19)に対する反応が広がり続けています。
サーキットブレーカーの3つのしきい値
株式市場が急速に落ち込む際には、取引を停止させるサーキットブレーカーが作動します。サーキットブレーカーには、3つの「しきい値」があります。最初の段階であるレベル1は2020年3月9日の市場開始後すぐに作動し、アメリカ東部標準時刻の午前9時49分に取引が再開されました。設定されている3つの「しきい値」について紹介しましょう。
—レベル1:アメリカの代表的な株価指数であるS&P 500指数が7%低下すると、取引は15分間停止します。レベル2の可能性がアクティブになります。
—レベル2:S&P 500指数は13%低下すると、取引は15分間停止します。これは、アメリカ東部標準時刻の午後3時25分より前に発生した場合に作動します。作動した場合のみ、レベル3の可能性をアクティブにできます。
—レベル3:S&P 500指数は20%下落すると、その日の取引は停止になります。
制度導入以来、史上初めての作動
この最新のサーキットブレーカーは2013年に設定されましたが、制度導入以来、今日までどのレベルでも作動したことはありませんでした。
ニューヨーク証券取引所のステイシー・カニングハム社長は2020年3月9日のCNBCとの簡単なインタビューで、「市場のサーキットブレーカーは、取引を一時停止させ、投資家が市場で何が起こっているのかを理解し、市場の状況に基づいて情報を吟味し、冷静に意思決定を行えるように設計されている。今回も想定どおりに作動している。」と述べました。
参照:証券取引アプリのロビンフッドがシステム障害により取引を一時停止(米国版 SlashGear より)
株式市場の下落とコロナウイルス(COVID-19)関連情報の詳細については、今後別記事で紹介予定です。企業の個々の低迷は、商慣習やパフォーマンスに関係している可能性がほとんどですが、今週およびここ数週間は、コロナウイルス(COVID-19)に関係しています。それは、サウジアラビアの原油価格の引き下げにおいても同じことが言えるでしょう。