大手航空会社デルタ航空が、CO2の排出を実質0にするカーボン・ニュートラルを目指すと発表しました。大手航空会社として初の試みで、目標を達成するために10億ドル(約1,100億円)を投資するようです。
カーボン・ニュートラルを目指す大手航空会社はデルタ航空が初
今回、デルタ航空は大手航空会社として、初めてカーボン・ニュートラルを目指すと発表しました。カーボン・ニュートラルとは、排出するCO2の量と除去するCO2の量を同じにし、CO2の排出量を実質0にすることです。また、その目標を達成するために10億ドル(約1,100億円)を投資することも発表しています。
航空会社が排出するCO2は、ほとんどが航空機からのものだと言われています。そこで、デルタ航空は使用するジェット燃料の量を減らし、燃費を良くすることでCO2の排出量を削減するようです。そのために、航空機の軽量化や運用の改善、燃費の良い燃料の開発などのプロジェクトを計画しています。
また、CO2の排出量を減らすだけではカーボン・ニュートラルを達成することはできません。そのため、デルタ航空は大気からCO2を除去する技術やプロジェクトに投資することも発表しています。
デルタ航空のCEOであるEd Bastian氏は、今回の発表で以下のように述べています。
「世界が必要としている人と人とをつなぐ力は、旅行に代わるものはありません。しかし、世界中のお客様がつながるためには、環境に最大限の配慮をするという約束を果たさなければなりません。今こそ、デルタ航空のチームが一丸となって環境問題に対して取り組むときです。」
環境問題の対策は大企業のあたり前に
デルタ航空は年内にカーボン・ニュートラル達成への道筋を発表する予定です。
CO2の排出量への取り組みは、Microsoftが2030年までにカーボン・ネガティブを達成するという発表や、Amazonが2040年までにカーボン・ニュートラルを目指すといった発表がされています。また、スポーツメーカーとしてNIKEは環境に配慮したシューズを発表しています。こういったことを踏まえると、大企業が環境問題の対策を行うことはあたり前の時代なのかもしれません。