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Googleフォトがユーザーの動画を外部に共有した疑い

Googleフォトにセキュリティー上の欠陥が見つかりました。あなたの持っている動画が他の人の手に渡った恐れがあるのです。

Googleフォトとは

Googleフォトとは、Google が無償で提供する画像・動画保存用のストレージサービスです。同サービスの優れているポイントは、AIによる多様な編集・検索機能が直感的に使え、保存容量が無制限に利用できる点が挙げられます。現在では世界中で10億人もの利用者を抱える巨大なサービスに成長し、YouTube やGmail にならぶ「1Bサービス(10億ユーザー)」の1つになりました。

Google 提供のバックアップツール Google Takeout で問題発生

今回の問題はGoogle が提供するGoogle Takeout というバックアップ(動画等の書き出し)ツールで発生しました。GoogleフォトのユーザーはGoogle Takeoutを利用することで、Googleフォト 上に保存された写真とビデオをダウンロードできます。ところが重大なバグのため、一部のユーザーのダウンロードデータには他人の動画データが含まれていた恐れがあるのです。

Google 社は該当ユーザーに通知を開始

Google は2月3日、対象となるユーザに今回のセキュリティー上の問題を通知しました。同社によると11月21日から11月25日までこの問題は発生しており、9to5Google (Google製品の情報サイト) 向けにコメントを寄せています。「(Google Takeout を使用して)Googleフォト のコンテンツを書き出したユーザーに影響を及ぼした恐れがあり、対象となるユーザーにはすでに通知をしています。再発防止のため、詳細な分析を実施し、根本的な問題を修正しました。」

Google によると、このバグの影響を受けたユーザは全体の0.01%よりも少ないとされていました。しかしながら膨大なユーザ数を抱えるGoogle サービス群においては、この0.01%という数字は決して小さくないと思われます。

プライバシーの観点では根本的な解決策はないかもしれません。Google Takeout でダウンロードした中に他人の動画が含まれていたとしても、その動画が適切に削除されたかどうかは誰にもわかりません。ただし、自分のインボックスやアプリにGoogleからメッセージが来ていないか、これを確認する程度であればすぐにできるはずです。もしあなたのダウンロードデータに、見知らぬ動画が含まれていたとしたら、Googleの通知の通り適切に削除するのがベストでしょう。