フォードは、同社のSUVとピックアップトラック73万台以上のリコールを発表 しました。今回の大量リコール車のうち、火災の危険性からリコールされたフォード・エスケープとブロンコ・スポーツは、34万5千台以上にのぼります。また、フォードが米国高速道路交通安全局(NHTSA)に提出した別のリコール通知では、電子ブレーキを制御するソフトウェアの問題を修正するため、フォード・エクスペディション、F-150、リンカーン・ナビゲーター、マーベリック、スーパーデューティーなど数車種をリコールすることが明らかにされています。NHTSAのリコール通知によると、フォード・ブロンコ・スポーツとエスケープの345,451台がこの問題の影響を受けているとのことです。リコールの対象となるのは、2018年11月19日から2022年3月1日の間に製造されたフォード・エスケープと、2020年2月5日から2022年3月4日に製造されたフォード・ブロンコです。
一方、NHTSAの別の通知によると、391,836台ものフォード・ピックアップもリコール対象となります。この通知は、2021年4月15日から2022年2月10日に製造されたフォード・エクスペディション、2020年1月8日から2022年2月16日に製造されたフォードF-150、2021年4月15日から2022年2月10日に製造されたリンカーンナビゲーター、2021年2月3日から2月22日に製造されたフォードマーベリック、2020年12月2日から2022年2月22日に製造されたフォード スーパーデューティーシリーズ(F-250、F-350、F-450、F-550など)が対象です。
今回のリコールは、1.5リッターエンジンを搭載したフォード「エスケープ」「ブロンコ スポーツ」に関わる不具合です。これらのSUVは、エンジンオイルセパレーターのハウジングに欠陥があるため、リコールされることになりました。リコール届出書によると、このハウジングは破損しやすく、オイルの流出につながるとのことです。排気ガスや走行中のエンジンなどの着火源に近い場所でオイルが漏れると、火災につながる恐れがあり、同社は、オーナーがエンジン上や下からのオイル漏れ、ボンネットの下から立ち上るオイルの臭いや煙などの兆候に注意する必要があると指摘しています。エンジン周辺にオイルが溜まってしまうと、大惨事につながる可能性があります。これまでのところ、この問題による事故は報告されていないとしていますが、この問題を是正するため、フォードおよびリンカーンのディーラーでは、オイルセパレーターを検査し、必要に応じて交換する措置を取るそうです。
また、フォード・エクスペディション、F-150、リンカーン・ナビゲーター、マーベリック、スーパーデューティーなど数車種も、トレーラー牽引のブレーキコントローラーに関するソフトウェアの問題でリコールとなります。NHTSAの通達によると、「電気式または電気式-油圧式ブレーキシステム 」を採用したトレーラーでは、トレーラーブレーキコントローラーが適切に作動しない可能性があるとのことです。コントローラーのソフトウェアにはアップデートが適用される予定です。