北米トヨタは2023年フルサイズSUV「セコイア」を発表しました。トヨタのSUVとトラックのリブートは続いており、2023年の新型「セコイア」は、3列シートSUVのパワーと効率の向上を約束するものです。刷新された3代目セコイアは、新しいハイブリッドのV型6気筒ツインターボ「i-FORCE MAX」パワートレインはもちろん、2022年の新型「タンドラ」の記憶に残るスタイリングの要素を取り入れています。
時に「大きいけど、味気ない」と言われた従来型セコイアですが、この新型セコイアはそのような非難を受けることはないでしょう。大きさは変わりませんが、より大胆なグリル、より印象的なライト、強調されたホイールアーチなど、新型セコイアのスタイリングははるかに表情に富んでいます。また、トヨタはセコイアのトリムをより区別するために、各グレードにユニークなスタイリングが施されています。
新型セコイアには、最近発表されたタンドラピックアップに初搭載された、V型6気筒ツインターボエンジンが搭載され、最高出力437hp、最大トルク791Nmを発揮します。V6エンジンと10速ATトランスミッションの間にはモータージェネレーターが配置され、パワーを加えるだけでなく、効率的なパワーの伝達が可能です。
とはいえ、どれくらいの効率的なのか、トヨタは明らかにしていません。また、トヨタは具体的な数値の公開の準備が整っていないことを認めていますが、2022年モデルのセコイアと比べて、「大きな改善」が期待できると語っています。2022年モデルのセコイアの市街地モードの燃費が5.5km/L、高速道路モードが7.2km/Lと、フルサイズSUVとしては悪くない数値なのを考えると、新型セコイアの燃費にも期待が持てます。
新型セコイアは、SR5、リミテッド(Limited)、プラチナム(Platinum)、そしてキャップストーン(Capstone)トリムで2WDと4WDが用意され、TRDプロトリムは4WDのみの設定です。センターコンソールのレバーで2WD、4WD High、4WD Lowの切り替えが可能です。牽引能力は、従来型セコイアの約3,357kgに対し、最大約4,082kgに向上されています。
新型セコイアには、タンドラ、ランドクルーザー、新型レクサスLXと同じアーキテクチャを採用。改善されたレーザー溶接を用いることで、強度も乗り心地も向上されたそうです。フロントサスペンションは独立懸架、リアサスペンションにはマルチリンク式が採用されています。
リアサスペンションは、オプションとしてロードレベリングリアハイトコントロールエアサスペンションとアダプティブバリアブルサスペンション(AVS)が装備可能で、新たにラックマウント式電子パワーステアリングが標準装備となりました。また、TRDプロとキャップストーンの両トリムに標準装備されるTow Tech Packageには、バックアップガイドとストレートパスアシストが含まれます。
セコイアでは初となる「ドライブモードセレクト」を新たに搭載し、標準ではエコ、ノーマル、スポーツを用意。エアサスペンション装着車にはコンフォート、スポーツS+、カスタムの各モードが用意されています。例えば、スポーツとスポーツS+では、29km/hまでのスピードで電動モーターが即効性を発揮し、その後に内燃エンジンが大きなパワーを発揮するようになります。一方、Tow/Haulモードでは、この2つの要素が常に組み合わされ、重い荷物を積んでいても最大限の制御が可能です。
インテリアは、2列目シートはベンチチェアとキャプテンチェアの2種類が用意されています。いずれも後方リクライニング、前方に折り畳むことが可能です。3列目もリクライニングと電動折り畳みが可能で、オプションで前後6インチ(約410mm)の可動と取り外し可能な棚を備えた「カーゴシェルフシステム付きスライド3列目」を選択することも可能です。
最大14インチのタッチスクリーン、360度カメラ、電動折りたたみ・伸縮式トウミラーが装備されています。ワイヤレスApple CarPlayとAndroid Autoを標準搭載。また、トヨタの新インフォテインメントシステムは、改善された音声制御とリアルタイムのGoogleデータに対応しています。デュアル同時Bluetooth電話接続も可能です。ベースとなるSR5は12.3インチのディスプレイを搭載、SR5プレミアムは、より大きなサイズのディスプレイ、3列目パワーシートとパワーリフトゲート、Softexシート、および貨物エリアに120Vコンセントが追加されています。また、リミテッドでは、メモリー付フロントシートヒーター/ベンチレーション、ステアリングヒーターが装備されています。
SR5とリミテッドの4×4モデルに用意されるTRDオフロードパッケージは、セレクタブルロック式リアデフ、マルチテレインセレクトとダウンヒルアシストコントロール、クロールコントロール、マルチテレインモニターを装備しています。また、TRDチューンのビルシュタイン製モノチューブショックアブソーバーとTRD用にチューンされたスプリング、赤いフロントアクスルドライブシャフト、専用の18インチホイールが装備されています。
プレミアムは、より快適性を高めたグレードで、フロントとキャプテンチェアの2列目シートは、ヒーター及びベンチレーション機能付き。14スピーカーのJBLオーディオシステム。パノラマムーンルーフなどが装備されています。その他にも、ヘッドアップディスプレイアップグレードされたフロントとリアLEDライト、雨滴感知式ワイパー、Qiワイヤレスチャージャーを搭載しています。
TRDプロは、キャプテンチェアやステアリングヒーターなどの快適性を維持しつつ、オフロード性能も向上させています。FOX製インターナルバイパスショック、1/4インチアルミ製TRDフロントスキッドプレート、セレクタブルロック式リアデフ、マルチテレインセレクト、CRAWLコントロール、ダウンヒルアシストコントロールなどが装備されています。外装では、TRDライトバーとマーカーライトが埋め込まれたユニークなグリル、オフセットが広いPro専用のブラック18インチTRDアルミホイール、デュアルTRD Proエキゾーストチップ、TRDルーフラックなどが装備されています。
そして、最上位グレードのキャップストーンには、専用22インチホイール、パワーランニングボード、セミアニリンレザーシートなど、エクステリアのクロームメッキを多用しています。ダッシュボードにはアメリカンウォールナットを使用し、LEDムード照明やアコースティックフロントドアガラスを装備しています。
全グレードでブラインドスポット警告、リアクロストラフィック警告、自動ブレーキ付きフロント/リア駐車アシストが装備された「Toyota Safety System 2.5」を採用。また、アダプティブクルーズコントロールとレーントレーシングアシスト、歩行者検知機能付きプリクラッシュ、エマージェンシーステアリングアシストも搭載されています。
トヨタによると、新型セコイアは2022年の夏に販売開始予定です。また、価格は、販売開始される間際に確定される予定です。