驚異的なパフォーマンスと評されるM1チップ搭載のMacBook Proシリーズに対してSurface Laptopが勝負を挑みます。Microsoftの最新機種であるSurface Laptop 4は、バッテリーとパフォーマンスが従来機種よりも大幅にアップしてます。このSurfaceシリーズは、M1チップを搭載した13インチのMacBook Proの対抗として注目を集めており、価格も魅力的だと米国版SlashGearのBharat Bhushan氏は評します。それぞれの比較を通して、両シリーズの良さを整理していきます。
見た目と操作性
新シリーズのSurface Laptopは、プロセッサーの違いにより2つに分れられます。AMDまたはIntelのコアプロセッサーを搭載しているモデルで、それぞれ13.5インチと15インチの2種類が明らかになっています。一方、AppleのMacBook Pro with M1は、13.3インチで2560×1600のRetinaディスプレイを搭載しています。Surface Laptop 4は、2256 x 1504 PixelSenseディスプレイを搭載しています。明るい色とコントラストを持つ優れたIPSパネルが特徴です。残念ながらM1 MacBook Proのディスプレイの方は、タッチスクリーンを備えていません。
外観はどちらのノートパソコンもほぼ同じです。しかし、Surfaceのノートパソコンは、カラーバリエーションと内側のアルカンターラ素材により、さらに魅力的なものに仕上がっています。特に新色のアイスブルーには惹かれますが、これはインテル製のSurface Laptop 4にのみ搭載されており、ベースラインのAMD製Surface Laptop 4よりも数百ドルほど高くなっています。
両製品とも明るくカラフルなディスプレイを搭載しています。ただし、MacBook Proの方がわずかに有利です。Surface Laptop 4の解像度は201ppiですが、MacBook Proの方は227ppiです。そしてきれいに配置されたフルサイズのMagic Keyboardは、Appleに大きな自信をもたらします。新しいSurfaceに搭載されているキーボードはやや薄く繊細ですが、どちらのトラックパッドもサイズが大きく、しなやかな操作性を備えています。
MacBook Pro M1は、電源ボタンにTouch IDを内蔵し、画面の真上に720pのFaceTime HDカメラを搭載してビデオ通話を可能にしました。Surface Laptop 4には、顔認証によるロック解除機能が搭載されています。Windowsノートパソコンがベゼルレスに近づいていることを考えると、明らかに太いベゼルはマイナスに働くかもしれません。とはいえ、Surface Laptop 4も同等の720p HDウェブカメラを搭載しており、ビデオ通話や会議を鮮明にしてくれるでしょう。
MacBook Pro M1は、ポートオプションに関しては非常に貧弱です。片側にはThunderbolt 3(USB 4 Type-Cポートとしても機能する)、もう片側には3.5mmヘッドフォンジャックが装備されています。Surface Laptop 4は、電源としてマイクロソフトのマグネット式Surface Connectを搭載し、USB 3.1 Type-CとUSB 3.1 Type-Aのポートをそれぞれ1つずつ備えています。15インチのSurfaceにはSDカードスロットが搭載されていますが、13.5インチモデルにはオプションがなく、大型モデルにも搭載されている3.5mmヘッドフォンジャックがあります。
マシンパワーとパフォーマンス
外観や操作性を整理した後は、それぞれのパワーとパフォーマンスに注目しましょう。Apple M1 MacBook Proは、M1チップの強力なパワーと比類のないパフォーマンスです。競合他社のほとんどを圧倒しています。果たしてSurface Laptop 4に勝算はあるのでしょうか。そこでマイクロソフトは、2つのチップセットという選択肢を用意することで、何らかの意味を持たせようとしています。
ARMベースのM1チップセットは、8コアのCPUと8コアのGPUを搭載しています。このプロセッサを搭載したMacBook Proは、M1を搭載した3つの主要デバイスのうちの1つで、7コアグラフィックスを搭載したMacBook Airも含まれます。Surface Laptop 4には、AMDまたはIntelのCPUが搭載されており、新しいSurfaceと従来のSurfaceとの最大の違いの一つです。
エントリーレベルのAMD製CPUは、13.5インチモデルに搭載されている少し古いRyzen 5 4680Uプロセッサで、AMD Radeonグラフィックスと組み合わせています。Intel搭載の13.5インチSurface Laptop 4には、Core i5 1135G7プロセッサが搭載されており、主観的には従来のSurface Laptopと比較して性能が向上しています。それでも現実的にはM1チップと比較して優れているとは言い難いかもしれません。
その強力なチップセットと組み合わせることで、MacBook Pro M1、さらには新しいSurfaceラップトップには8GBまたは16GBのRAMが搭載されています。また、MacBook Proには256GBのストレージが搭載されていますが、最大で2TBまで拡張可能です。一方、Surface Laptop 4は、インテルを搭載した13.5インチモデルで、256GBのベースレベルから1TBまで拡張できます。また両機種は、Wi-Fi 6とBluetooth 5の接続機能を備えています。
バッテリー駆動時間
バッテリー駆動時間はMacBook Pro M1の大きな特長です。17時間のバックアップが可能であると公表されています。実際のところ、私たちの調査を含むさまざまなテストでは、約13時間のバックアップが可能です。13インチのノートパソコンとしては例外的な存在と言えます。メーカーが見積もった「理論値」を鵜呑みにするのは公平ではありませんが、駆動時間の長さは魅力的です。
Microsoft Surface Laptop 4も同様です。Microsoftは、Intel搭載の13.5インチモデルで約17時間のバックアップを主張しており、AMDのオプションでは19時間に強化されています。実際には、13.5インチのSurface Laptop 4は、約50%の明るさで約11時間のバックアップが可能であると確認されています。特別珍しいことではないと思われるかもしれませんが、昨年のSurfaceモデルの7時間という長時間のバックアップからは、確実に改善されています。
価格について
AMDを搭載したMicrosoft Surface Laptop 4とApple MacBook Air M1は、8ギガバイトのメモリと256GBのSSDを搭載した場合、同じ999ドルで販売されています。(2021年5月31日現在、日本ではそれぞれ115,280円と128,480円。)一方、MacBook Pro M1は1,299ドル(日本では170,280円)からとなっています。Intelを搭載した13.5インチのSurface Laptop 4がMacBook Proと同じ価格で購入できますが、搭載されているストレージに違いがあります。1,299ドルの場合、512GBのSSDが搭載されています。このSSDは、AMDモデルと同様に、取り外して修理できます(MacBook Proにはないオプション)。