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「網膜インプラント」が視覚障害者に人口視力をもたらす可能性

EPFL(スイス連邦工科大学ローザンヌ校)のエンジニアのチームは、視覚障害者の視力を部分的に回復できる技術を開発しました。世界にはさまざまな理由で様々な理由で体に不自由を感じる人々がいます。世界中の科学者は、そうした人々が自分の意思で自由に生活ができるよう、何らかの形で支援するために取り組んできました。当然ながら視覚障害者や視覚障害者の視力を回復することも、研究者が直面する最も重要な課題の1つでした。

開発された網膜インプラント

研究チームは大きな成果を上げました。カメラ付きのスマートグラスとマイクロコンピューターで動作する網膜インプラントを開発したのです。このシステムは、視覚障害者に電極を​​使用して、網膜細胞を刺激する人工視覚の形を与えるように設計されています。スマートグラスに埋め込まれたカメラは、着用者の視野内の画像を捉え、眼鏡のエンドピースの1つに配置されたマイクロコンピューターにデータを送信します。

マイクロコンピューターは、データを光信号に変換して、網膜インプラントの電極に送ります。電極が網膜を刺激することで、白黒のシンプルな画像を見ることができます。網膜細胞が刺激されることで表出される、光の点で構成された画像を見ることができるのです。

網膜インプラントの人口視力にも課題

しかし、ユーザーは、光の点を解釈して、形や物を見分けることを学ばなければなりません。例えるならば、夜空を見て、特定の星座を認識できるようになるようなものと表現できます。しかし、このシステムには大きな欠点があります。まだ人間でのテストが行われていないのです。現在は、バーチャルリアリティプログラムを利用して、患者がインプラントを装着したときの状態をシミュレーションしています。

網膜インプラントには10,500個の電極があり、それぞれの電極が光のドットを生成します。これは、患者が2つのドットの違いを見分けられる程度にドットを離し、かつ十分な解像度が得られるようにドットを密集させなければなりませんでした。大きな課題と認識されていますが、現在、このシステムのテストが行われています。前向きなアップデートが待たれます。