Joseph Schubert氏の職業を聞いたら、あなたはきっと驚くでしょう。彼は、孔雀のようなカラフルで美しい模様があることで知られるピーコックスパイダー(学名:Martus属)のスペシャリストなのです。Schubert(シューベルト)氏が新たに発表したレポートで、南オーストラリアにて発見された新種のピーコックスパイダー7種を紹介しました。
多種多様な生態系で知られるオーストラリアに生息するピーコックスパイダーは、体長約5mm以下、米粒大ほどの小さなクモ。カラフルな模様を持つオスが、腹部にある自慢の模様を見せながら脚を振って踊る、ユニークな求愛ダンスで知られています。
最初にピーコックスパイダーがMaratus karschが発見されたのは1878年のことです。今回新たにシューベルト氏によって発見された7種がピーコックスパイダー属に加わりました。
- Maratus azureus
- Maratus constellatus
- Maratus inaquosus
- Maratus laurenae
- Maratus noggerup
- Maratus suae
- Maratus volpei
BBCのインタビューでシューベルト氏は、「今回名付けた何種かのクモは、発見者の名前を付けました。」と答えています。
シューベルト氏は、「多くの種は、実際には市民科学者により発見され、市民科学者が地域データを記録し、発見したクモの写真を私に送ってくれたのです。」と語っています。
今回発見された7種に加え、シューベルト氏はこれまでに発見されている全85種のピーコックスパイダーの内、12種の発見者。まさにピーコックスパイダーハンターです。
そんなシューベルト氏のお気に入りは、オーストラリアのパースから車で7時間のKalbarriという場所で発見されたMartus contellatusだそうでです。シューベルト氏はMartus contellatusのお気に入りポイントを、ゴッホによる絵画「星月夜」のような腹部の模様と挙げ、それ故、ラテン語で星を意味するconstellatusと名付けたと語っています。
過去数年で発見されたピーコックスパイダーの数を考えると、まだまだ発見されていないピーコックスパイダーも数多く生存し、これからも綺麗な模様と可愛らしい求愛ダンスで私たちを楽しませてくれる新種が発見されることが期待されます。