今は絶滅した全長16mのサメをご存知でしょうか。ブリストル大学とスウォンジー大学の研究チームは、古代のメガロドンサメに関する研究に取り組み、新たな発見に至りました。サメの中でも有名にして最強な「ホホジロザメ」は存在感を誇りますが、最新の研究によると、古代のメガロドンはその倍以上の大きさを持つと明らかになったのです。
メガロドンサメの歯は人間の手と同じサイズと推定
メガロドンは地球史上最大の海洋捕食者だと明らかになりました。研究中、科学者らは、巨大なサメの化石は、一般的な人間の手と同じサイズの三角形の歯を持つと指摘しました。チームは、それらの化石となった歯を頼りに、生きているときのメガロドンサメの大きさを数学的な計算式を使って推定した。並行して、メガロドンの予測に役立つように、現代のサメの詳細な測定も行いました。
研究チームの功績はこの巨大なサメの大きさを突き止めた点にあります。成体のメガロドンの体長は16mにも達します。科学者たちの発見を押し進めた要因の一つには、それはメガロドンは生まれてから大人になるまで同じプロポーションであることが挙げられます。人間の乳児の場合、手足が短く頭が大きいのに対し、メガロドンは大人と同じプロポーションで生まれてきます。一生同じプロポーションを維持する特徴を元に、科学者たちは現代のサメから得た情報を使い、成長に関するデータを推定できたのです。
メガロドンサメの大きさと研究の意義
体長16mのメガロドンは、頭の長さが約4.96m、背びれの高さが約1.61m、尾の高さが約3.84mであったと推定されます。科学者たちは、成人がサメの背中に立ち、直立するとサメの背びれと同じくらいの高さになっていた可能性があると指摘しています。
現代のホホジロザメの体長は6mを超えますが、メガロドンの巨大なサイズとは比べられないほど小さめです。メガロドンが絶滅した理由はまだはっきりしていませんが、一つにはその体の大きさにあったとも考えられます。今回の発表の意義は、メガロドンの生体の解明に近づいただけでありません。巨大な体を持つ生き物がなぜ地球史の中で姿を消していったのか、それを明らかにするためのステップへの貢献にもあります。