米食品医薬品局 (FDA) がピーナツアレルギー治療薬の認可に向け、大きな一歩を踏み出すと発表してから数ヵ月が経ち、いよいよ重要な日がやってきました。食物アレルギーの治療法に取り組むAimmune Therapeutics社は、同社のピーナッツアレルギー治療薬Palforziaが4歳から17歳までの患者に対してFDAの認可を受けたと発表しました。ただし、この治療薬は、ピーナッツアレルギー患者を保護することを目的としており、現段階では完全にアレルギーは治りません。
業界がざわつく口径免疫療法
ピーナッツアレルギーは、人によっては深刻で、命にかかわることもあるため、多くの学校や公共の場では、これらのナッツをメニューから完全に除外しているところもあります。残念ながら、患者のアレルギーを取り除く治療法はまだありません。しかし、児童や10代の若年層では、Palforziaがアレルギー反応の重症度を軽減するのに役立つ可能性があります。
Aimmune Therapeutics社によると、Palforziaは経口免疫療法だということです。初回は4歳から17歳までの間に投与し、その後は段階的に治療を続けます。同社は、これが食物アレルギーの認可を受けた最初の治療法であり、業界にとって画期的な治療法であると指摘しています。
現段階では医師の処方箋が必要に
同社によると、Palforziaは1,200人以上の患者とその家族を対象とした大規模臨床試験の対象となりました。この治療法では、まずごく少量のアレルギーとなるタンパク質を患者に投与し、その後時間をかけて徐々にその量を増やしていきます。Aimune社によると、Palforzia 0.5 mgはピーナッツ1個の600分の1に相当し、投与量は300 mgまでとなっています。
しかし、このアレルギー治療は地元の薬局に行くというほど簡単ではありません。Aimmune社は、PalforziaはREMS(リスク評価・リスク軽減戦略)を通じて入手可能であると説明しており、これは、アレルギー反応が発生した場合に対アナフィラキシーショックの薬であるエピネフリンが入手可能な医療環境において、初回用量および各増量用量を医師が投与しなければならないことを意味しているということです。