ヒュンダイのコンセプトカー2台、異例な速さで市販化へ

ヒュンダイのコンセプトカー「プロフェシー(Prophecy)」は、ホエールテールのポルシェにも似た4ドアの高級EVセダンです。市販化はまだ先のことと考えられていましたが、Auto Expressの最新レポートによると、「アイオニック(Ioniq)」の後継モデルとして生産に入るとのこと。さらに、フル電動クロスオーバー「45 コンセプト」の生産も計画しているといいます。

「45 コンセプト」は昨年のフランクフルトモーターショーで初めてお披露目されました。時代を超越したアナログなスタイリングと、最新の電動化技術が融合したモデルです。

プロフェシーと45は、これからのヒュンダイの電気自動車をリードすることになるでしょう。ヒュンダイは、他社の「ロシア人形」的なアプローチから脱却し、ラインナップ全体で個性的なモデルを開発しています。

ヒュンダイの上級副社長兼グローバルデザインセンター長であるイ・サンヨプ(SangYup Lee)氏はAuto Expressとの独占インタビューで、「プロフェシーは1930年代の流線型時代からヒントを得ているが、45は1970年代からインスピレーションを受けた現代的なSUVスタイルだ」と語りました。さらに、市販化について「45 コンセプトの市販化に続く形で、プロフェシーの市販モデルが登場するだろう」と明かしています。

まず45が生産に入り、プロフェシーが後に続くとのことですが、これは非常に理にかなっています。スポーティーなセダンよりもクロスオーバーやSUVの方が人気があり、5ドアハッチバックのデザインをベースにしている45 コンセプトは多くの注目を集めるはずです。「45」の名前は、車体の随所に45度の角度がつけられていることに由来しています。エッジの利いたデザインとデュアルスライドドアは、市販モデルにも採用されると思われます。

駒の揃ったチェス盤

プロフェシーは、ヒュンダイの新プラットフォーム「E-GMP(Electric Global Modular Platform)」を使用しています。同社によると、E-GMPは2022年までに約13台の電動モデルの基本骨格となり、今後3年間でさらに9台程度の電動化が予定されているとのこと。45と同様に、ボートテールのリア形状、冷却ファン風のホイール、ピクセル式のライトなど、レトロ感のあるスタイリングを現代的なタッチで仕上げたスタイリングです。

「プロフェシーは未来のセダンですが、伝統的なタイプのセダンではない」とサンヨプ氏は語ります。ショートオーバーハングかつカウルが前方に張り出しているので、車内空間を広く取ることが可能になります。

ヒュンダイの独特なアプローチは、私たちが普段慣れ親しんでいる乗用車ベースのクロスオーバーやSUVを中心とした、型にはまったモデルからの歓迎すべき脱却です。45とプロフェシーはスタイリングの点では大きく異なりますが、これはメーカーがブランドの将来をどのように思い描いているのかを示しています。「私たちの車は、キング、クイーン、ビショップ、ナイトが揃ったチェス盤のようなものになるだろう。顧客のライフスタイルを満たすためにデザインを多様化すること、これこそがヒュンダイ・デザインのすべてだ」とサンヨプ氏。

45は2020年末までに生産を開始し、プロフェシーは2021年までにアイオニックの後継としてデビューする予定です。そして2台の登場以降、電気自動車の概念が大きく変わるかもしれません。

林 汰久也

愛知県在住 28歳。ハウスメーカーの営業を経て、ITベンチャー企業のメディア事業に参画。現在は退職し、フリーのライターとして活動中。マツダRX-8、シトロエンC4を乗り継ぎ、現在は2010年式スバル フォレスターに落ち着く。

コメント