ポルシェは旧車オーナーに向け、Apple CarPlayのアップグレードを提供しています。2種類のヘッドユニット「Porsche Classic Communication Management(PCCM)」は、古いFMラジオやCDプレーヤー(あるいはテープデッキ)が取り付けられていたスペースにフィットするよう設計されています。新しいラジオキットにより、21世紀の技術をヴィンテージカーに持ち込もうという粋な試みです。
ポルシェがこの種の旧車向けアップグレードを展開するのは初めてではありません。2015年にクラシックモデル用の新しいナビゲーションシステムが発表されましたが、これも当時の車に合わせて1DINスロットに装着できるようになっています。しかし、この時は2014年に登場したばかりのCarPlayには対応しておらず、代わりにGPSとBluetoothを追加するだけのシステムになっていました。
ヴィンテージ向け1DIN仕様のPCCM
今回の新しいPCCMは、旧システムの機能はそのままに、技術をアップグレードしています。2つのダイヤルと6つのボタンが備わり、オリジナルのラジオのルックとフィーリングを再現しています。さらに、ポルシェはこれに3.5インチのタッチスクリーンを追加しました。
小型ではありますが、2Dまたは3Dビューを使用したルート案内に加えて、ポイント・オブ・インタレスト(興味のある場所)検索機能を備えたナビを内蔵。欧州では、DAB+デジタルラジオにも対応します。SDカード、USB、Aux-in、Bluetoothを備えるほか、iPhoneを接続すれば、Apple CarPlayも利用できます。ただし、残念ながらワイヤレスでのCarPlay接続には対応していません。
ポルシェによると、PCCMは1960年代の最初の911から1990年代初頭の空冷911の最終モデルまで、すべての911と互換性があるそうです。また、それ以前のフロントエンジンおよびミッドシップのポルシェにも対応します。
90年代のポルシェにはPCCMプラス
一方、より現代的な1990年代の996世代の911や、986世代のボクスターをお持ちであれば、PCCMプラスがお勧めです。こちらは2DINスロットに収まるように設計されており、そのスペースを利用して7インチのタッチスクリーンを搭載しています。
ダイヤルやスイッチなど、各時代のインテリアに溶け込むようにデザインされています。また、既存のアンプ、スピーカー、アンテナとの相性も良く、クラスター内のナビゲーションディスプレイも引き続き機能します。
1DIN仕様と同じく、2Dおよび3Dビューでの案内に加えて、ポルシェ固有のポイント・オブ・インタレストを備えたナビゲーションを備えます。SDカード、USB、Aux-in、Bluetoothからのメディア再生に対応しており、Apple CarPlayに加えてAndroid Autoもサポートしています。
価格はPCCMが税込1,439.89ユーロ(約16万6千円)、PCCMプラスは税込1,606.51ユーロ(約18万6千円)となります。現在、欧州で販売されています。