Aston Martinは限定モデル「V12 Speedster」のビジュアルを公開しました。V12 Speedsterは、同社のビスポーク(オーダーメイド)部門である「Q by Aston Martin」によって開発されました。この美しいデザインはレースの歴史と航空機のデザインからインスピレーションを得ているといいます。
この画像のモデルは、F/A-18(戦闘機)のグラフィックが随所に描かれています。Aston Martinによると、V12 Speedsterは12カ月ほど前に考案されたとのこと。設計から製造までの一連の開発をすべて自社で行っており、「生きたショーカー」と説明されています。
Speedsterは、Astonの最新のアルミ製アーキテクチャと「DBS Superleggera」および「Vantage」の要素を応用し、独自のプラットフォームを開発・採用しています。フロントのサスペンションにはダブルウィッシュボーン、リアにはコイルスプリング付きのマルチリンク式サスペンションが特徴です。アダプティブダンピングを搭載し、「Sport」「Sport+」「Track」の3つの走行モードがあります。
Aston Martinはまた、V12 Speedsterに21インチ鍛造センターロックホイールと、カーボンセラミックブレーキを標準で採用しました。シャシーはほぼ完全にカーボンファイバーでできています。屋根もなく、フロントガラスもない特殊なデザインです。デザイナーによると、1959年にル・マン優勝を果たした「DBR1」にインスパイアされたものだといいます。
インテリアには、サテンカーボン、ハンドメイドのサドルレザー、クローム、アルミニウム、3Dプリントのラバーが使われています。搭載されているV12エンジンは700馬力、752Nmのトルクを発揮し、フロントミッドシップとなっています。ZF製8速トランスミッションが採用され、リアにはリミテッド・スリップ・ディファレンシャルを装備。Astonによると、最高速度はリミッターにより時速186マイル(約300km/h)に制限されているものの、停止状態から3.5秒で時速62マイル(100km/h)に達することができるといいます。
価格は765,000ポンド(約1億520万円)からとなっており、2021年第1四半期のデリバリーを予定しています。幸運にもこの車を手にすることができるオーナーは、世界で88人のみ。Aston MartinのレーシングDNAを継承する情熱的なオープンカーです。