相反する2台のGolf! VWが2021年モデル「Golf GTI」「Golf GTE」発表

Volkswagenは、最新世代の2021年モデル「Golf GTI」および「Golf GTE」を発表しました。ジュネーブ・モーターショー2020でデビューを予定しているGolf GTIとGolf GTEは、VWの走りとテクノロジーの進化を体現しています。

Golfファミリーのプロダクトマーケティング責任者 Daniela Maschganのインタビュー映像。(英語字幕)

新しいGolfは、2019年に発表されたGolf 8(8代目)をベースにしています。この8代目は、10インチのセンタータッチスクリーンとデジタルコックピットを備えたインフォテインメントシステムを搭載していましたが、もっとスポーティなバージョンに期待していたファンも多いのではないでしょうか。

伝統的なVW流ホットハッチ「Golf GTI」

最も重要な要素はもちろんドライブトレインです。2021年モデルのGolf GTIでは、241馬力、273lb-ft(370Nm)のトルクを持つ2.0Lのターボチャージャー付き直列4気筒エンジンを採用。ヨーロッパ仕様では6速MTが標準装備となっており、オプションとして、7速デュアルクラッチDSGも用意されます。

VWは、マクファーソン式フロントアクスルとマルチリンク式リアサスペンションシステムを、新しいVehicle Dynamics Managerと組み合わせて使用しています。これにより、XDS(電子制御ディファレンシャルロック)とオプションのDCC(アダプティブシャシーコントロール)のダンパーが統合されます。同社によると、スポーティな走りと快適性を、より幅広い範囲で実現できるとのこと。

DCCは走行モードを切り替えることでコントロールでき、各ホイールのショックアブソーバーの減衰力が路面状況に応じて適切に調整されます。例えば、最も快適なコンフォートモードでは、VW曰く「車が路面から分離する」といいます。スポーツモードでは、ボディの無駄な動きを最小限に抑え、最もストレートな運転が可能になります。インディビジュアルモードでは、ドライバーの好みに合わせた任意の調整が可能です。

ヘッドランプにはLEDが標準装備されており、GTI専用の赤いラインがアクセントとなっています。日中走行時に点灯するシグネチャーランプは、ヘッドランプ部分だけでなく、VWのロゴを挟んだグリル部分にも装着されています。下部には大きなハニカム形状の吸気口があり、フォグランプが特殊な配置で組み込まれています。この配置はRenault「Megane R.S.」にも少し似ていますね。

ホイールは17インチが標準で、18インチと19インチをオプションで選べます。赤いブレーキキャリパーのオプション設定もあります。黒のサイドスカートは標準です。リアディフューザーと専用ルーフスポイラーを備え、空力処理にも配慮。バックランプもLEDが標準で、GTIではマフラーが左右1本ずつの2本出しになります。

内装では、シルバーメッキで加飾された3本スポークのスポーツステアリングホイールと、クラシカルな雰囲気のタータンチェック模様のスポーツシートを採用しています。Golf GTIのステアリングホイールには、新しいタッチ式のコントローラーと、オプションではありますが、時速130マイル(210km/h)で走行できる部分自動運転システム「Travel Assist」のボタンが付きます。

インフォテイメントシステムに関しても進化が見られます。10.25インチのデジタルコクピットと、10インチのインフォテイメントディスプレイを装備。バックグランド照明は30色から選ぶことができ、ドアを開けると赤く点滅するスタートボタンも備わります。

安全性においては、レーンキープアシスト、自動緊急ブレーキ(前方)、歩行者モニター、XDSが標準装備されているほか、車車間通信システム 「Car2X」 にも対応しています。オートエアコン、Bluetooth、2つのUSB-Cポートが標準装備。ナビとキーレスエントリーはオプションで設定されるようです。

賢いエコカー、でもトルキーな「Golf GTE」

2021年モデルのGolf GTEは、プラグインハイブリッドカーです。ガソリンエンジンのみ搭載する兄弟モデルと同じ241馬力ですが、1.4Lのターボチャージャー付きガソリンエンジンと電気モーターを組み合わせています。

Golf GTEでは新設計のリチウムイオンバッテリーと、6速DSGトランスミッションを標準装備。最大トルクは295lb-ft(400Nm)と、GTIよりも優れています。GTEはバッテリーのみで約37マイル(約60km)の走行が可能で、このE-MODEの最高時速は80マイル(約128km/h)にも達します。バッテリーが十分に充電されている場合、E-MODEがデフォルトで起動する設定になっています。

ハイブリッドモードでは、バッテリーの電力を優先的に使うか、エンジンとのバランスを保つか、エンジンを積極的に使ってパワーを得るか選ぶことができます。VWのナビゲーションシステムは、道路と地形のデータを考慮して最適なルートを割り出し、可能な限りエネルギー消費効率を高めるために充電設定を調整してくれます。

2021年モデル「Golf GTI/GTE」の価格と発売時期は?

日本や北米での発売時期は未確認です。価格についても明らかにされていません。ヨーロッパでは、Golf GTIはそのパフォーマンスに対し、比較的手頃な価格設定を常に行ってきました。一方の北米では、Golfシリーズのほとんどを提供しないというVWの決定により、GTEはおそらく販売されることはないでしょう。日本では、現行モデル(Golf 7)のGTIは419万円(税込み)から、GTEは479万円(税込み)からとなっていますが、おそらくこれより高くなるのではないかと予想されます。

スポーティはホットハッチ「GTI」と、新世代のエコカー「GTE」。同じGolfでありながら、相反する性格を持つ2台ですが、どちらもVWの看板モデルとして大きな進化を遂げています。高性能のディーゼルエンジン搭載モデル「Golf GTD」もジュネーブ・モーターショー2020でデビューを飾る予定ですので、こちらにも注目です。

林 汰久也

愛知県在住 28歳。ハウスメーカーの営業を経て、ITベンチャー企業のメディア事業に参画。現在は退職し、フリーのライターとして活動中。マツダRX-8、シトロエンC4を乗り継ぎ、現在は2010年式スバル フォレスターに落ち着く。

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