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ベントレー 初のEVは恐ろしいほどのスピードと衝撃的な価格に

ベントレーは同ブランド最初となるフル電気自動車(EV)の生産を2025年より開始することを発表していますが、この度ベントレー最初のEVは静止状態から97km/hを1.5秒で加速し、価格は25万ドル(約3,200万円)程度になると明かされました。しかし、ベントレー会長兼CEOのホールマーク氏は、ヨーロッパの自動車情報誌「Automotive News Europe」の取材で「猛烈な速さ」はベントレーEVのセールスポイントではないと語っています。

フォルクスワーゲン(VW)グループの傘下にあるベントレーの電動化には、VWと、同じくVWグループの一員であるアウディの技術を活用し、ベントレー初のEVにはアウディが開発したEVプラットフォーム「PPE」が採用されるほか、ホールマーク氏によると「バッテリー技術、ドライブユニット、自動走行機能、コネクテッドカー機能、ボディシステム、その他のイノベーションも提供される」そうです。

ベントレーは、2030年までにすべてのモデルをにEVに移行する計画を昨年11月に発表し「ビヨンド100」戦略の一環として、すでにハイブリッドの「Flying Spur(フライングスパー)」や「Bentayga(ベンテイガ)」を打ち出しています。また、ベントレーはレアアースや磁石をリサイクルすることで、より環境に配慮したEVの製造にも注力しています。ベントレーは、2019年に未来的なデザインを強く打ち出したグランドツーリングビジョンのEVコンセプト「EXP 100 GT」を発表していますが、ホールマーク氏は、ベントレー初のEVはEXP 100 GTではないと言及しました。

ホールマーク氏は、「EVっぽい見た目のEVは作らない」と、現在のEVトレンドに沿ったEVを作ることはないと強調しました。ホールマーク氏はベントレー初のEVのエクステリアやボディ形状がどのようなものになるのかは明らかにしませんでしたが、「現行のContinental GTクーペとコンバーチブル、フライングスパーセダン、ベンテイガSUVを踏襲する」とほのめかしています。また、これらのモデルも将来的には完全電動化に移行されるとホールマーク氏は付け加えました。

ベントレー初のEVの価格については、2020年に生産終了したリムジンの「Mulsanne(ミュルザンヌ)」と同等になるそうです。米自動車雑誌「Car and Driver」によると2020年モデルのミュルザンヌは34万8000ドル(約4,450万円)にも上ると述べています。Automotive News Europeは、ベントレーのEVのバージョンの一つは約26万ドル(約3,320万円)になると報じています。

ベントレー初のEVは1,400馬力を発揮し、0から97km/hを1.5秒という驚きの速さで加速、「パワフルなトルクオンデマンドにより楽々と追い越せる性能」が最大の特徴になるとホールマーク氏は語りました。「現在GT Speedで650psであれば、BEVはその2倍」を発揮するとホールマークは説明しました。ベントレーのEVは、電動化移行のために34億ドルを投じてイギリスのCrewe(クルー)に新設される「Bentley Dream Factory」で生産される予定です。