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テスラ 5.4万台リコール、FDSのローリングストップ機能巡り

テスラ社に不運が降り続いている様です。今度は、54,000台近くのリコールを余儀なくされました。リコール対象となる車はテスラの「フルセルフドライビング(FSD)」と呼ばれる運転支援機能を搭載したEVです。ロイター通信によると、リコール対象車は、自動運転モード中に一部の交差点で完全に停止しないことが判明したそうです。

リコールの原因は、「ローリングストップ」と呼ばれる機能。この機能は、2021年10月にテスラの自動運転車に追加され、わずか数カ月後の2022年2月1日、同社はこの機能を無効化することを余儀なくされる。米国道路交通安全局(NHTSA)は、テスラが今後のOTAファームウェアアップデートで 対象車のローリングストップ 機能をオフにすると発表しています。

ローリングストップ は、時速9km以下で走行中、一時停止の交差点通過時に、他の車両、物体、歩行者が存在しない場合にのみ、完全に停止することなく低速で交差点を通過することを可能にする機能です。NHTSAによると、この機能は安全上のリスクがあり、実際には、クルマが完全に停止することを義務づける州法に違反しているそうです。

テスラにとって、最大54,000台のリコールは武が悪い状況と思われますが、同社がこのような大規模なリコールに見舞われるのは今回が初めてではありません。実際、つい最近もテスラは安全上のリスクから50万台近いEVのリコールを余儀なくされたばかりです。

前回のリコールは、フロントセンターのタッチスクリーンで乗客がゲームを楽しめる機能が搭載された車を巡り、最大58万台のリコールをNHTSAが命じました。NHTSAによると、このパッセンジャープレイ機能は、「ドライバーの注意をそらし、衝突のリスクを高める可能性がある 」ということです。

テスラのFSDは、まだベータ版の段階で、一部のテスラオーナーによってテストされています。ロイター通信によると、FSDのベータ版車両は順調に増えており、現在では最大6万台のFSDベータ版搭載車両が米国内の公道を走行しているそうです。テスラは、自動運転支援ソフトウェアが車を完全な自律走行にするわけではなく、いつでもドライバーが介入できると主張しています。一方で、このような車を訓練を受けていないドライバーに試乗させるべきかどうかという議論も巻き起こっています。

英ガーディアン紙は、他の自動運転車メーカーは、訓練されたドライバーを雇って新機能の安全性テストを行っていると述べています。確かに、どんなソフトウェアも完璧ではなく、誤動作もあり得るので、公道でのテストはリスクが高いと思われるかもしれません。しかし、テスラCEOのイーロン・マスク氏によれば、テスラ車はいつの日か人間のドライバーよりもはるかに安全な存在になるかもしれないと語っています。今回のリコールを余儀なくされた「ローリングストップ」機能は、事故や怪我を引き起こしていない、とテスラは主張しています。