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Gogoro 交換式バッテリー使用のスマートパーキングメーターを開発

電動スクーターやバッテリー交換ステーションなどを手がける台湾のスタートアップ「Gogoro(ゴゴロ)」は、同社の交換式バッテリーの新しい使い道を明らかにしました。Gogoroは、バッテリーパックから電力を供給、電源が確保できない場所でも設置できる新しいスマートパーキングメーターを共同開発しました。

交換式バッテリーを使用するスマートパーキングメーターは、Shengming Technology(晟明科技)と共同で開発されたもので、すでに台湾の新北市に設置されています。Gogoroは、2022年初頭に最初のユニットを稼働し、2022年末までに台湾全土で約6,000台のスマートパーキングメーターを設置することを目標として掲げています。

新しいスマートパーキングメーターは、スマートシティやIoTの可能性と、そうした技術の発展を意識せずに設計された都市部や郊外の立地を改良する現実性との間で進行中の葛藤を反映したものです。パーキングメーター、スマート照明、EV充電設備などの導入は計画当初から検討されてい新しい都市とは対照的に、既存の場所にパーキングメーター、スマート照明、EV充電設備などを設置することは、容易なことではありません。

Gogoroのバッテリーソリューションは、新たに電気回線を引く必要がなく、通信回線網も不要で、ユニットが事実上独立しているため、電気やインターネットなどがない場所でも設置可能です。上部のヒンジを開いてGogoroのバッテリーパックをはめ込むだけで、無線機などに電力を供給します。すまートパーキングメーターは、有料駐車場の管理などに使用される予定ですが、将来的には、空きスペースを追跡して駐車場密度をリアルタイムで統計したり、自律走行車が使用しないときに誘導する場所を示すフラグを立てるなど、幅広い用途にも活用される見込みがあります。

このスマートパーキングメーターの特に興味深い点は、Gogoroの古くなったバッテリーが使えるということです。電気自動車のバッテリーや、スマートフォンのバッテリーと同じように、電動スクーターのバッテリーも時間が経過し、繰り返し使用するうちに、同じ充電量を維持することができなくなるのです。それ故、古くなったバッテリーは、航続距離が短くなります。

しかし、電動スクーターへの使用に適さなくなった古いバッテリーでも、スマートパーキングメーターのような電池を消費が少ない用途では、まだ十分すぎるほどの電力容量があります。Gogoroは、「スマートパーキングメーターは、高性能車用に最適化されなくなったGogoroのスマートバッテリーを、強力なエネルギー源として活用できる 」と述べています。バッテリーのライフサイクル管理は、グリーンエネルギーへの移行において重要な要素であり、Gogoroのすまートパーキングメーターは、電動スクーターで使用できなくなったバッテリーを有用活用でき、ライフサイクル管理の有効な手段となるでしょう。

Gogoroは特別買収目的会社(SPAC)Poema Global Holdings(ポエマ・グローバル・ホールディングス)と合併し、Nasdaqに上場する予定であることを発表しています。出資者にはFoxconnやその他の投資家が含まれる見込みで、最終的な企業価値はおよそ23億5000万ドル(約2,672億円)と見られています。