11月25日から韓国で開催されている韓国最大の自動車展示会「2021 ソウルモビリティショー」で、内外装ともに大幅にアップデートされた新型Kia Niro(ニロ)が発表されました。新型Niroは、キアの新型車に多く見られる存在感のあるCピラーが採用され、2019年に発表されたキアのコンセプトカー「HabaNiro(ハバニロ)」の革新的なデザインを彷彿とさせます。
キアの社長兼CEOであるHo Sung Song(ホウサング・ソング)氏は、「キアは、より持続可能な未来に向けて歩み続け、新しいモビリティの時代への躍進にすべての人を招待します。」と述べています。キアはここ数年、EV6や新型Sportage(スポーテージ)など、そのユニークなデザインで注目を浴び続け、今回発表された新型Niroも例に漏れず話題を集めています。
特徴的な太いCピラーは、HabaNiroコンセプトのようなツートンカラーの外観を実現しているとキアは説明。このCピラーは、ブーメラン型のテールランプとの調和を図っているだけでなく。空力効率を高める役目も果たしているそうです。リアバンパーにはモダンなデザインのウィンカーとバックアップランプ用ライトポッドが設置されており、軽快さを感じさせるハッチとリアスポイラーがよりスポーティでアスレチックな雰囲気を醸し出しています。
一方、フロントデザインは、キアデザインの象徴である「タイガーノーズ」を電気自動車向けに再解釈した「タイガーフェース」 を適用。スリムなグリル、フロントバンパーの下にある口のようなエアインテーク、洗練された印象のLEDヘッドライトクラスターと “ハートビート “LEDデイライトなどが採用されています。また、フロントグリル中央の下には充電ポート配置されています。
インテリアは、デジタルインストルメントクラスターとインフォテインメント・スクリーンが1枚のガラスパネルに組み込まれ、EV6や新型Sportageと同じく、ドライバーに向かってわずかに角度をつけ、見やすい様に配置されています。2本スポークのステアリングホイールやスリムなデザインのエアベントなどで、全体的にすっきりとした印象です。
もちろん、新型Niroはデザインだけでなくサステイナビリティにも配慮されています。ルーフライナーにはリサイクルされた壁紙、シートにはユーカリの葉から作られた素材が使われています。さらに、ドアパネルには、BTXフリーペイントと呼ばれる、ベンゼン、トルエン、キシレンなどシックハウス症候群の原因にもなる物質を使用していない水性塗料を採用。「新型Niroは、環境に配慮した素材、先進技術、電動パワートレインにより、持続可能なライフスタイルをシンプルに実現するとともに、お客様の実用的なニーズを満たします」とHo Sung氏は語っています。
キアはNiroのパワートレインについては言及しませんでしたが、新型Niroも現行モデルと同様、ハイブリッド(HEV)、プラグインハイブリッド(PHEV)、そしてEVの3種類が用意されていると述べました。新技術としては、学校や病院、グリーンゾーンの住宅地を通過する際に、自動的にEVのみのモードに切り替える「グリーンゾーン・ドライブモード」などを搭載。新型Niroは、2022年半ばから米国のショールームで販売される予定です。