スペインの自動車メーカーであるクプラは、『タバスカン・エクストリームEコンセプト』を発表しました。次世代の電動オフロードレース車両であり、同社にとって2番目の完全EVモデルとなる新型『タバスカン』を予告するものでもあります。
このコンセプトは、オフロードレース「エクストリームE」に参戦する現行車両の派生モデルです。フロントとリアのデザインが一新され、独特の雰囲気を醸し出しています。また、3Dプリントで製作された軽量なフレームに、三角形のLEDヘッドライトを新たにセット。さらに、3Dプリント技術により6時間以内にスペアパーツを製作することができるとのことです。
クプラの戦略・事業開発・オペレーション担当ディレクターのアントニオ・ラバテは、「タバスカン・エクストリームEコンセプトは、同社のDNAをさらに高め、将来の方向性を示唆するデザインを備えた、完全電動のオフロード・レーシングカーの次なる進化形です」と語っています。
持続可能素材の使用も焦点の1つで、コンセプトには従来品と同等の強度と軽さを持つ亜麻繊維によるカーボンファイバー強化ボディを採用しています。亜麻繊維は性能を損なうことがなく、市販車のボディパネルにも応用できる技術であるとクプラは主張しています。
エクステリアではコッパーのアクセント、ダイナミックなボディライン、印象的なヘッドライトにクプラのロゴが組み合わされ、止まっていても速く見えるようデザインされています。パワートレインの詳細については言及されていませんが、フロントシートの後ろに54kWhのバッテリーを搭載し、0-97m/h加速を約4秒でクリアできるとのこと。
タバスカン・エクストリームEコンセプトは、2024年に欧州で発売予定の新型電動SUVタバスカンと同様に、フォルクスワーゲンのMEBプラットフォームを採用しています。フォルクスワーゲン『ID.3』、アウディ『Q4 e-tron/Q4 e-tronスポーツバック』、クプラ『ボーン』の兄弟車となります。