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新自動車会社『ブガッティ・リマック』設立 ポルシェも株式45%保有 電動技術の導入加速

EVメーカーのリマックは、ブガッティの経営権を取得し、新会社「ブガッティ・リマック」を設立します。ポルシェがこの合弁会社の株式を少数保有し、リマックの電動ドライブトレインおよびバッテリー部門は独立した事業として切り離されます。

しかし、既存のリマックの所有構造を考えると、かなり複雑になっています。実は、ポルシェはヒュンダイなどとともに、リマックの株式をすでに少数保有していました。

新しいリマック・グループは、創業者のマテ・リマック氏が37%、ポルシェが24%、ヒュンダイが12%、残りの27%を他の投資家が所有することになります。リマック・グループは、新たに独立した電動ドライブトレインおよびバッテリー部門である「リマック・テクノロジー」の100%を所有します。

シェアホルダーの関係図。中央左の「BUGATTI / RIMAC」が今回設立された新会社。

リマック・テクノロジーは他の自動車メーカー向けに高性能EV技術を開発し、独自の提携を結ぶこともできます。一方、ブガッティ・リマックの株式は、リマック・グループが55%、ポルシェが残りの45%を保有します。

ブガッティとリマックは、それぞれ独立したブランドとして運営されます。ブガッティはフランスのモルスハイムで生産を続け、リマックはクロアチアのザグレブ郊外で事業を継続します。現時点では独立したブランドとして位置づけられていますが、「いずれは」ブガッティ・リマックの本社は、リマック・テクノロジーの本拠地でもあるリマック・キャンパスに置かれることになるでしょう。

10万平方メートルの敷地を持つリマック・キャンパスは、2023年までに建設される予定で、将来のリマックとブガッティの研究開発の拠点となります。

リマック『ネヴェーラ』とブガッティ『シロン』

これはブガッティにとって大きな一歩となりますが、この合弁についてはかねてより噂が流れていました。現在、フォルクスワーゲン・グループが所有しているブガッティの株式は、ポルシェに譲渡された後、リマックとの合弁会社に移管されます。この取引は、独占禁止法や規制当局の承認を前提として、2021年第4四半期に完了する予定です。

同社は次の声明を発表しています。

「ブガッティは、ブガッティ・リマックにとって強力な貢献者であり、マニュファクチャリングやクラフツマンシップ、カーボンファイバーなどの軽量素材、少量生産のノウハウ、さらには世界中のディーラーパートナーの経験豊富なネットワークをすべて取り入れることができます」

「一方、リマック・アウトモビリは、電動技術における業界のパイオニアとしての地位を確立しており、技術サプライヤーとしてだけでなく、最近では新型のリマック『ネヴェーラ』を発表した電動ハイパーカーメーカーとしても活躍しています」

どちらのメーカーも生産台数の大幅な増加は見込めませんが、技術基盤を共有することで、ブガッティ初のEV開発が加速する可能性があります。ブガッティは、『シロン』などの高出力エンジンを搭載したハイパーカーで知られていますが、同社の幹部は以前から電動化について言及していました。

高性能バッテリーや電気モーターをはじめとするリマックの技術は、ブガッティのファンが期待する加速力だけでなく、充電能力や航続距離を実現するのにも役立つでしょう。

この記事は、スラッシュギアジャパン編集部が日本向けに翻訳・編集したものです。
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