SlashGear Japan

タンデムシートのハイパーカー爆誕!1,250hpのハイブリッドマシン『21C』

米カリフォルニアを拠点とする新興企業Czinger社は、ハイブリッド・ハイパーカー『21C』の市販仕様をついに明らかにしました。21Cが初めて公開されたのは昨年のジュネーブ・モーターショーで、ハイブリッド・パワートレインの搭載や、0-97km/h加速1.9秒(テスラのモデルSプレイドに匹敵)という性能、珍しいタンデムシートが注目を集めていました。

Czinger『21C』

そして今回、Czingerはパワートレインやパフォーマンスの詳細を公開しました。21Cは、自社開発の2.88LツインターボV8エンジン(フラットクランク)をリアに、2基の高出力電気モーターをフロントに搭載し、合計で1,250hpを発揮します。エンジンの最高回転数は11,000rpmに上ります。

また、エンジンのアップグレードを行い、1,350hpまで出力を上げることも可能です。トランスミッションには、軽量の7速ATを採用。Czingerは、独自に開発したV8エンジンが、世界で最もパワー密度の高い量産内燃機関であるとしています。同時に、前輪を駆動する電気モーターは、トルクベクタリング機能を持ち、シャープなハンドリングを実現するとのこと。

Czinger『21C』

ジェット戦闘機のようなタンデムシートを採用している点も大きな特徴です。3Dプリンターで製作した軽量ボディパネルとコンポーネントを使用することで、車重を1,240kg以下を抑えているといいます。空気抵抗を抑えたロー・ドラッグ仕様の場合、最高速度は452km/hで、0-97km-h加速1.9秒、0-300km/h加速8.5秒、0-400km/h加速で21.3秒という驚異的な加速力を誇ります。

また、0-400-0km/h(停止状態から400km/hまで加速し、再び停止するまで)は27.1秒で、ブガッティ『シロン』やケーニグセグ『レゲーラ』よりも高速です。一方、ハイダウンフォース仕様では、160km/h走行時で650kg、320km/h走行時では最大2,500kgのダウンフォースを発生させることができます。

21Cは80台のみの限定生産で、価格は170万ドル(約1億8,600万円)+税からとなっています。車両はカリフォルニア州ロサンゼルスにあるCzingerの製造施設で、手作業で組み立てと仕上げが行われ、1台完成するまでに3,000人時間(工数)以上を要します。米国50州と、欧州でも購入が可能となっています。