2年間の開発期間を経て、トヨタは2022年のNASCAR(ナスカー)カップ・シリーズに参戦する新型『TRDカムリ』を発表しました。トヨタはNASCARに3台の車両を参戦させている唯一のメーカーです。NASCARエクスフィニティ・シリーズ(NFX)には『スープラ』、NASCARキャンピング・ワールド・トラック・シリーズ(NCWTS)には『タンドラ』、そしてNASCARカップ・シリーズ(NCS)にはTRDカムリを投入しています。
トヨタは、2007年にNCSとNFXへの参戦を開始しました。それ以来、カムリはNCSで155勝と3回のチャンピオンを、スープラはNXSで171勝と2回のチャンピオンを獲得しました。一方、タンドラは2004年からNCWTSに参戦し、これまでに204勝と8回のチャンピオン獲得を果たしています。
TRD(トヨタ・レーシング・デベロップメント)のデビッド・ウィルソン社長は、「トヨタとTRDは、継続的な改善を原則としており、それがこの次世代TRDカムリに反映されていると考えています」とコメント。
『セリカXX』や初代『エスティマ』など、数々の名車のスタイリングを手掛けてきたトヨタのデザイン拠点キャルティ(Calty)は、次世代型TRDカムリのデザインを可能な限り市販モデルに近づけました。
パワーユニットには5.7L自然吸気V8エンジンを搭載し、2つのチューニングパターンを用意しています。一般的なレース用の「ストック」の状態では、550馬力を発揮します。しかし、特定のコースでは、最高で670馬力を発揮することができるとのこと。TRDによると、将来的には2023年初頭にハイブリッドシステムを搭載することを想定したパッケージングになっているといいます。
センターロック式のBBS製18インチアルミホイール、独立式リアサスペンション、強化ブレーキ、カーボンコンポジット製のボディパネルなどにより軽量化が図られています。また、新形状のフロントスプリッターと大型のリアディフューザーを装備し、空力性能を高めています。
次世代型TRDカムリは、2022年2月20日にデイトナ・インターナショナル・スピードウェイで、NCSデビューを果たします。