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安全性は大丈夫なの?アプテラの3輪EV テスト走行の様子を公開

奇抜なデザインの3輪EVとして注目を集めている『アプテラ(Aptera)』が、クローズドコースでテスト走行を行っている映像が公開されました。すでに7,000台以上の予約が入っているという人気モデルですが、公道へ躍り出るにはまだまだ乗り越えなければいけない課題があるようです。

メーカーのアプテラ・モータースは、ティアドロップ型のフォルム、上に向かって開くドア、そして3つの車輪は空力性能を最大限に高めるために採用されたものであり、その効果は絶大であると主張しています。実際、最大1,600kmの航続距離を実現すると言われており、さらにはオプションのソーラーパネルのおかげで、プラグを差し込んで充電する手間が省けるとされています。

アプテラ・モータースが公開したテスト走行の様子

ソーラーパネルを装備すれば、太陽光だけで最大64kmの走行が可能になるとのこと。もちろん、これは十分な日照時間を確保できる場所にいることが前提です。バッテリー容量は400kmから1,600kmのものまで複数の仕様が用意される予定です。

しかし、これはあくまでアプテラ社の計画であり、まずは自動車に関連するあらゆるテストを受けなければなりません。アプテラ社が4月10日に公開した映像では、車両の耐久性、性能、速度に加えて、アグレッシブなブレーキングや操縦に耐えられるかどうかのテストが行われています。具体的な数値結果は公表されていませんが、シボレーの『ボルトEV』とドラッグレースを披露するシーンも。

奇抜なデザインはすべて、「空力性能」向上のためだという。空気抵抗を減らせば、航続距離も向上する。

いずれにせよ、開発がまだ初期段階にあることは明らかです。アプテラの共同設立者であるクリス・アンソニーによると、ホイール内蔵型の電気モーターでは、回生ブレーキも十分に働いているといいます。しかし、サスペンションのセッティングはまだ始まったばかりで、スタビライザーバーを取り付ける必要があるようです。

また、「ムース・テスト(別名エルク・テスト)」と呼ばれる、大型動物が道路に飛び出してきたときを想定した緊急回避テストも実施。少なくとも映像を見る限りでは、問題はなさそうです。しかし、急ブレーキ時には若干のふらつきが見られることから、3輪車に懐疑的な人たちに納得してもらうには、まだまだ課題が残されていると思われます。

複数の新興メーカーで、バイクとクルマの中間に位置するような3輪のEV開発が進められている。

もちろん、3輪車を推進しているのはアプテラ・モータースだけではありません。エレクトラメカニカ社の『ソロEV』は、一人乗り用に特化したモデルで、従来の交通手段を革新することを目指しています。また、カナダのDymak社も新型3輪EV『Spritus』の販売に向けたクラウドファンディングを実施しています。

いずれも自動車業界の主流になるとは考えにくいですが、アプテラ社は一度失敗(2011年に経営破綻)を経験したことで、今後こそはEVのアーリーアダプターたちに製品を届けることができるでしょう。同社は、スケジュール通りに開発が進めば、今年中には生産を開始する意向を示しています。