ホンダ、5G通信技術でクルマの安全性向上目指す 米ベライゾンと共同研究開始

ホンダの米国部門は、大手通信事業会社のベライゾンと共同で、5G通信技術を用いたコネクテッドカーおよび自動運転技術の研究を開始します。ホンダは、2017年から衝突防止技術「Safe Swarm(セーフ・スウォーム)」を開発してきました。今回の新たな提携では、ベライゾンの5Gネットワークとモバイル・エッジ・コンピューティング(MEC)が自動運転全般にどのようなメリットをもたらすかを検証します。

ホンダの先進技術研究所で研究グループリーダーを務めるEhsan Moradi Pari Ph.D.は、「ホンダのベライゾンとの共同研究は、衝突のない社会というビジョンを実現するためにコネクテッドカーの安全技術を開発するという、複数年にわたる取り組みの重要なステップです。今回の研究は予備段階のものであり、現時点では製品の機能として意図されたものではありませんが、5G対応の車両通信とMECは、道路を共有するすべての人の安全性を向上させる可能性があります」と述べています。

ホンダのSafe Swarm技術は、C-V2X(車両、歩行者、道路などあらゆるものとの相互通信)を利用しており、周りの車両や道路利用者と通信しながら、速度や位置情報、センサーデータなどの重要なデータを共有することができます。このシステムでは、各車両に人工知能(AI)の機能が搭載される必要がありましたが、高速の5Gを使用すれば、AIを搭載することなく高度な情報共有が可能になるといいます。

ベライゾンの技術開発および5Gラボ担当副社長であるサンヨギータ・シャムスンダーは、「5Gネットワークのエッジにコンピューティングパワーを移動させる能力は、自動運転車やコネクテッドカーにとって不可欠な構成要素であり、クルマ同士がほぼリアルタイムで通信したり、道路や信号機に設置されたセンサーやカメラと通信したりするのを助けます」と述べています。

ホンダとベライゾンは、主にベライゾンの5G超広帯域ネットワーク、MEC、V2Xを使用して、3パターンの安全テストを実施します。1つ目は歩行者との接触回避、2つ目は救急車や消防車などの緊急車両の接近の警告、そして3つ目は赤信号を無視する車両の警告です。これは、赤信号無視の違反者を周辺の道路利用者に警告し、衝突を軽減する機能です。

米国では昨年、約42,000人が交通事故で亡くなり、事故のうち94%がヒューマンエラーによって引き起こされているとのこと。シャムスンダーは、「5GやMECをはじめとする当社の新技術は、人間の目で『見る』ことを助けることで、衝突を防いで命を救うことができます」と語りました。

林 汰久也

愛知県在住29歳/ハウスメーカーの営業を経て、IT系ベンチャーのメディア事業に参画。2020年よりフリーのライターとして活動開始/愛車遍歴:マツダ『RX-8』⇒シトロエン『C4』⇒スバル『フォレスター』&ホンダ『クロスカブ50』/ゲームはPS派だが、最近ゲーミングPCが欲しいと思っている。

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