米カリフォルニア州では、テスラ、ルーシッド、フィスカー、ファラデー・フューチャーなどの著名なEVメーカーが激しい開発競争を繰り広げています。この地を拠点とするハンブル・モータース(Humble Motors)社は、新型SUV『ワン(One)』を携えてこの戦いに挑みます。同社によると、ワンは世界初の太陽光発電を搭載した電動SUVであるといいます。
ハンブル・モータースの創業者であるディマ・スティーシーは、「わたし達は、太陽電池がモビリティの未来であり、太陽電池を搭載したEVが、交通エコシステムにおけるカーボン・ニュートラルに取り組むための明確な次のステップであると考えています」と述べました。
新型EVのワンには、7.4平方メートルを超える太陽光発電ルーフパネルが標準装備されており、太陽光を取り込んでエネルギーに変換します。もちろん、ガソリン車であろうとなかろうと、ルーフにソーラーパネルを搭載するのは初めてのことではなく、身近な例を挙げるとトヨタ『プリウスPHV』にも搭載されています(オプション)。
しかし、基本的に車載のソーラーパネルは発電量が低く、航続距離に与える影響はごくわずかです。ハンブル・モータースが開発したワンでは、ソーラーパネルで十分なエネルギーを供給でき、1日あたり約100km相当の電力を賄うことができるとされています。
同社は今のところ、その仕組みを明らかにしておらず、パワートレインやバッテリーの詳細についても言及していません。ワンは可能な限り軽量化を目指した4人乗りのSUVであり、全長が約5,030mm、重量が約1,800kgと、テスラの『サイバートラック』よりも680kg軽いとされています。
また、米国では予約受注を開始しており、すでに2,000万ドル(21億円)以上の売上を見込んでいるとのこと。価格は最低でも109,000ドル(1,189万円)からとなっていますが、納車は2024年初頭まで待たなければなりません。