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贅を極めたプライバシー空間 ロールス・ロイス ファントム「プライバシースイート」設定

2018年にロールス・ロイス『ファントム』の「エクステンデッドホイール」に設定された「プライバシースイート」が帰ってきました。成功した起業家、権力者、オリガルヒ、国家元首を喜ばせる、特別な後部キャビンを備えています。

ロールス・ロイスによると、ファントムのプライバシースイートは、最先端のテクノロジーを搭載し、「ロールス・ロイスに期待される卓越した素材品質と職人的な精巧さで仕上げられた “聖域”」であるとのこと。

ロールス・ロイス『ファントム』

標準装備のエレクトロ・クロマティック・ガラスは、ボタンを押すとリアウィンドウが透明な状態から不透明な状態へ切り替えることができます。さらに、電動式のプライバシーカーテンとプライバシーガラスも装備されており、外から車内の様子を見られることはありません。

プライバシースイートは、その名の通り後席乗員のプライバシーを守るものですが、非常に高い静粛性も備えています。ロールス・ロイスは、世界で最も静かなクルマにさらなる静寂を加えるために、音響ダンピングを追加しました。周波数固有のコンパウンドを使用して、後席から前席への音波の伝達を遮るものです。

ロールス・ロイス『ファントム・プライバシースイート』

もちろん、後席に座る上司も、たまにはお抱えのドライバーとコミュニケーションをとりたい場面もあるでしょう。そこで、ロールス・ロイスはインカムシステムを標準装備しました。後席の乗員はボタンを押すだけでドライバーや助手席と会話することができます。ただし、前席の乗員が上司と話す必要がある場合はプライバシースイートを「呼び出す」ことができますが、上司はその呼び出しに答えるか拒否するかを選ぶことが可能です。

さらに、後席と前席の間には開閉可能な仕切りがあり、閉じた状態では「完全な隔離」を実現します。また、上司が電話や重要書類へのサインで忙しくないときは、シアターエンターテイメントシステムでニュースを見たり、音楽を聴いたりすることができます。

12インチの高精細スクリーンを2基搭載し、HDMIポートを備えているので、スマートフォンやタブレットからのミラーリングも可能。また、USBポートを装備しており、20GBの内蔵メモリードライブからオーディオファイルを保存またはコピーすることができます。

ロールス・ロイスならではの壮大なスターライト・ヘッドライナーと時計も上司を喜ばせることができるでしょう。

最新のファントム・プライバシースイートの価格は明らかになっておらず、日本への再導入についても未確認です。しかし、ベース価格が5,000万円以上であることを考えると、「乗員のための比類のない音響的・視覚的セキュリティ」は安くはないだろうと推測されます。