俳優でコメディアンのケビン・ハート氏のために製作された1970年製ダッジ『チャージャー』が、スピードコア(SpeedKore)から公開されました。ご存知ない方が多いかと思いますが、ハート氏は過去に同社が製作したダッジ チャージャーを大破させたことがあるそうです。今回公開された最新作は、1,000馬力を発揮する7.0L V8エンジンを搭載しています。また事故に遭わなければいいのですが。
スピードコアは1970年製のチャージャーをスキャンし、そのデータを5軸CNC加工機に送信して金型を作成。この金型には航空宇宙規格のカーボンファイバーが敷き詰められ、カーボン独特の柄が露出した、滑らかで丈夫な仕上がりとなりました。カーボン製のボディは、14ポイントのロールケージを内蔵したカスタムフレームに搭載されています。
ボンネットの下には、7.0L、1,000馬力、1,288Nmのトルクを発揮するようにチューニングされたダッジのV8エンジン「ヘレファント」を搭載。トランスミッションはチャレンジャー デーモンから流用した8速ATで、後輪にパワーを送ります。
フロントサスペンションは、第6世代コルベットのものを使用し、カスタムパーツで強度と性能を向上させています。リアは、4本のバーシステムとアジャスタブルショックでフレームに連結。ブレーキはフロントに6ピストン、リア4ピストンのブレンボ製が採用されています。また、3.0Lのスーパーチャージャーがボンネットから突き出ているのもクールなポイントの1つです。
インテリアには、レカロのスポーツシート、カスタムゲージ、3本スポークのステアリングホイール、カスタムセンターコンソールなどを採用。1970年代のマッスルカーによく似ていますが、使用されるパーツはすべて新設計です。完成したチャージャーは『ヘルレイザー(Hellraiser)』と名付けられました。
ヘルレイザーについて、謎が1つ残されています。それは価格です。スラッシュギアが把握しているのは、エンジンだけで3万ドル(315万円)だったということだけです。