ミニはEVのラインナップを拡大していますが、先日、プロトタイプがニュルブルクリンクを周回しているというニュースが流れました。昨年発売された『クーパーSE EV』に続いて、どうやらジョン・クーパー・ワークス(JCW)初のハイパフォーマンスEVの開発を進めているようです。
ミニブランドの責任者であるベルント・ケルバー(Bernd Körber)氏は、次のように述べています。
「ミニ エレクトリックで、ブランドらしいドライビングの楽しさと電動モビリティの融合を実証しました。そして今、ジョン・クーパー・ワークス・ブランドのパフォーマンスへの情熱を、電動モビリティに反映させる時が来たのです」
ミニの電動化は順調に進んでおり、『カントリーマン(クロスオーバー) ALL4 プラグイン・ハイブリッド』は、同ブランド総販売台数の5%を占めているといいます。さらに、クーパーSEは、2019年のデビューから数か月でシェアを2倍の10%にまで伸ばしました。
次のステップは当然ながらパフォーマンスモデルであり、ジョン・クーパー・ワークスがEVに手を出すことになります。ミニはまだその詳細を明らかにしていませんが、持続可能性、パフォーマンス、情熱を融合させたものになるとされています。
「電気性能に新たな焦点を当てることで、ジョン・クーパー・ワークスのブランドの輪郭をこれまで以上に鮮明にする機会を得ました」(ベルント・ケルバー氏)
プロトタイプでは、大径ホイール、スポーティなタイヤ、ダウンフォースを向上させるリアウィングが採用されています。さらに、大型で強力な電気モーターが搭載されることで、クレイジーなほどのパフォーマンスを発揮することになるでしょう。
また、航続距離も期待できます。クーパーSEは28.9 kWhのバッテリーを搭載し、米EPAサイクルで177kmと評価されています。街乗りに特化した小型車と言えますが、184馬力と270Nmのトルクを生み出し、0-97km/h加速は7.3秒に達します。JCWではより大型のバッテリーが採用されると予想されているため、航続距離も多少延びるのではないでしょうか。
なお、ミニは内燃機関搭載モデルも引き続き開発していくとのこと。
「ジョン・クーパー・ワークスの従来型内燃機関を搭載したモデルは、世界中のパフォーマンス愛好家の希望とニーズに応えるために、引き続き重要な役割を担っていきます」とケルバー氏は語っています。