アストンマーティン「ヴィクター」 同社史上最強のMT車登場

アストンマーティンは街中で見かけることの少ない希少な高級車ですが、この新型「ヴィクター」が交差点であなたの隣に停まる確率はほぼゼロに近いでしょう。オーダーメイド部門の「Q」が開発したヴィクターは、1970年代から80年代のスタイルとスピリッツを取り入れつつも、モダンなハートを持っています。

「One-77」をベースに、カーボンファイバーモノコックを採用。ボディパネルにもカーボンを使用し、1970年代の「V8ヴァンテージ」や、RHAM/1としてル・マン24時間レースに参戦した「DBS V8」の要素を取り入れています。

クラシックなスタイルには、最先端のテクノロジーが組み合わされています。最新のスーパーカー「ヴァルキリー」のテールライトや、専用色「Pentland Green」を採用。

GT4レベルのダウンフォースを目標にしており、コンピューターを駆使して空力特性に特化したスタイリングとなりました。時速160km/hでのダウンフォースは842Nmで、レース用に開発された「ヴァンテージGT4」の525Nmを大幅に上回ります。

パワートレインにはOne-77の自然吸気7.3L V12エンジンを流用し、最高出力836馬力/最大トルク821Nmを発揮するようチューニングされています。性能の詳細は明らかにされていませんが、0-97km/h加速は3.5秒程度、最高時速は354kmに達すると予想されます。

トランスミッションはグラツィアーノ製の6速MT。アストンマーティン史上最もパワフルなマニュアル車となるため、ツインクーラーと特注のモータースポーツクラッチを装着しています。

インテリアには、フォレストグリーンとコンカーレザー(ブリッジ・オブ・ウィアー社製)、カシミアが組み合わされています。全体的にアルマイト処理されたアルミニウムやカーボン、チタンなどがふんだんに使われています。

ダッシュボードとシフトノブには、クラウンカットされたウォールナット材が使用され、ステアリングホイールは「ヴァルカン」にインスパイアされたものを装備しています。

インボードスプリングとダンパーもヴァルカンからのもので、センターロックホイールとGT3仕様のブレンボ製CMM-Rカーボンセラミックブレーキを採用。サスペンションは6種類の設定があり、一般道からサーキットまで走らせることができます。

ヴィクターは英ハンプトン・コート宮殿で開催される自動車イベント「コンクール・オブ・エレガンス」で公開され、 “未来のクラシック “として紹介されました。このクルマを購入するのにいくらかかるのか、アストンマーティンは明言していません。

林 汰久也

愛知県在住 28歳。ハウスメーカーの営業を経て、ITベンチャー企業のメディア事業に参画。現在は退職し、フリーのライターとして活動中。マツダRX-8、シトロエンC4を乗り継ぎ、現在は2010年式スバル フォレスターに落ち着く。

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