フォードは新しいコンセプトスーパーカー「チーム・フォージラP1(Team Fordzilla P1)」を発表しました。ヨーロッパのゲーム見本市「ゲームズコム(Gamescom)」で公開され、年末までに実物大のスケールモデルの制作が予定されています。
P1をデザインするにあたり、フォードにとって大きな試みが行われました。フォードはTwitterを利用し、「P1」をどのような外観にすべきか、どのように走るべきかなどファンに意見を募ったのです。
「究極のバーチャルレーシングカー」の開発を目指し、ファンはデザインの様々な段階で参加しました。最終的には、コックピットのスタイルからドライブトレインに至るまで、さまざまな意見が寄せられ、最終的に2つのコンセプトが投票にかけられました。
そして選ばれたのは、フォードのエクステリアデザイナー、アルトゥーロ・アリーニョ氏のデザインでした。
アリーニョ氏は、ハイテク機能に力を入れていました。例えば、P1のボディにはモーフィング(SFXの1つ)が盛り込まれており、レースに応じてボディ形状を変えることができます。直線での高速性能が求められるときにはロングテールに伸び、タイトなサーキットでは短く縮むというものです。
リアには、巨大なミシュランタイヤが見えなくなるほどのワイルドなボディワークが施されています。エアインテークを兼ねたこの形状は、フォードGTからインスピレーションを得ています。
当然のことながら、フォードはP1の市販モデルを作るつもりはありません。ただ、現在ドイツのケルンにあるフォードのデザインスタジオで、フルサイズの実車を製作中だといいます。
実際にP1に乗ってみたいという人には朗報があります。
フォードは、2021年に「人気のあるレースゲーム」にP1を登場させるために、名前はあきらかにされていないものの明らかに「大手」と思われる開発者と「話し合い」を行っているようです。
具体的にどんなゲームなのかは不明ですが、『グランツーリスモ』がマツダやジャガーのような自動車メーカーと協力して、刺激的なコンセプトモデルを製作・登場させてきた実績はあります。
フォードがファンの声を集めて作ったクルマを、ゲーム内でドライブできる日も近いかもしれません。