ホンダは、北米で販売するミニバン「オデッセイ」に改良を加えた2021年モデルを8月3日に発売すると発表しました。北米仕様のオデッセイは、安全技術をアップグレードするとともに、車内の使い勝手を向上。デザインも磨きがかけられ、ファミリーカーとしての魅力が高められています。
2021年モデルのオデッセイには、安全装備「ホンダセンシング」が全車標準装備。低速追従機能、歩行者緊急ブレーキ、交通標識認識などの機能が新たに加わりました。
さらに、アダプティブクルーズコントロール、衝突軽減ブレーキ、車線逸脱・車線維持支援なども追加。中間グレードの「EX」にはブラインドスポットモニター、上位グレードの「ツーリング」にはパーキングセンサーが増設されています。
ヘッドランプには強力かつ効率的なLEDを装備。フロントバンパーのデザインも刷新し、フォグランプハウジングも変更されました。
グリルはブラックアウトされたほか、リアゲートのクロームパーツもブラックとのツートンになりました。ブラックパーツが増えたことで、全体的に引き締まった印象になっています。
ツーリンググレードには19インチホイール、「エリート」グレードにはシャークグレーの19インチホイールが装着されます。
新色として、プラチナホワイトパール、ディープスカーレットパール、パシフィックピューターメタリック、フォレストミストメタリックの4色が追加されました。それぞれ395ドル(4万2,000円)で選択できます。
特徴的なのは、後席に「マジックスライド」と呼ばれるシートを採用していることです。ほぼフラットに折りたたむことが可能で、取り外しも容易になっています。
2列目中央のシートは、背もたれを倒すことでドリンクホルダー付きのアームレストになります。中央のシートを取り外して、2列目を左右にスライドさせ、3列目への乗り降りを楽にするなど状況に応じたシート配置も可能です。
後席の様子を表示する「キャビンウォッチ」と、前後席で会話をしやすくする「キャビントーク」が搭載されており、インフォテインメントシステムから操作できます。
北米仕様のオデッセイは、名前は同じでも日本仕様とは全く異なるモデルです。全長5m超、全幅も1.9m超とビッグサイズ。パワートレインも専用のものが採用されています。
3.5L V6エンジンに10速ATを組み合わせ、最高出力280馬力、最大トルク355Nmを発生。エンジンの負荷に応じて、3気筒と6気筒を切り替える気筒休止システムを搭載しています。
EPA(米環境保護庁)の燃費テストでは、市内8km/l、郊外11.9km/lと評価されています。また、NHTSA(米運輸省道路交通安全局)から5つ星の総合評価、IIHS(米道路安全保険協会)から最高の安全評価を獲得する見込みです。
今回の改良による大規模な変更はなく、商品力維持のためのブラッシュアップと言えます。
新型オデッセイは8月3日から発売予定で、価格は31,790ドル(340万円)~47,820ドル(512万円)となっています。