ランボルギーニがハイブリッドハイパーカーのシアン・ロードスターを発表しました。昨年公開された「シアン」をベースに、ルーフを切り落としたオープントップモデルです。819馬力を発揮し、0-100km/h加速は2.9秒以下を達成するといいます。
最高速度は350km/hを超えるとランボルギーニは謳っています。そのパワーの源は、V12ハイブリッドシステムです。
12気筒のガソリンエンジンが運転席と助手席のすぐ後ろに配置され、トランスミッションには48Vの電気モーターが組み込まれています。
バッテリーは一般的なリチウムイオンではなく、スーパーキャパシタを使用。スーパーキャパシタは、キャビンとエンジンの間の隔壁に配置されています。
スーパーキャパシタを使う利点は、電力密度と重量です。リチウムイオンの10倍の電力を蓄えることができるのです。特にシアン・ロードスターでは、同じ重量のリチウムイオンと比べて3倍のパワーを実現しています。
電気モーターは単独では34馬力しか発生しませんが、ランボルギーニはモーターの存在を最大限に活用しています。
まず、バックや駐車などの低速走行時に使用されます。シフトチェンジの際には、瞬間的なトルクの落ち込みをモーターでカバーします。
これにより、スムーズかつシームレスな加速感が得られるとのこと。振動やショックも抑えています。
ブレーキング時には、特別に設計された回生システムが活躍します。リチウムイオンバッテリーとは異なり、スーパーキャパシタは充放電の効率がよく、減速するたびに効果的に充電することができるといいます。
蓄えられたパワーは、加速時のパワーブーストとして即座に利用できます。時速128km/h以上になると、モーターは自動的に切り離されます。
スタイリングからして、シアン・ロードスターが特別なものであることに間違いはありません。
コックピットからリアへと続くラインに初代カウンタックからのヒントを得ているほか、大胆なY字型のヘッドランプがフロントを際立たせ、カーボンファイバー製のスプリッターが組み込まれています。
当然ながら細部にわたって空力特性を考慮して設計されています。フロントスプリッター、ボンネット、サイドインテーク、アウトレット、リアスポイラーを経て、空気を効率的にリアへ送ります。
リアのアクティブクーリングベーン(感温式冷却ベーン)にはスマートマテリアルが採用されており、排気温度が高くなると回転して冷却効率を高めます。
六角形のテールランプを6つ備えたリアにも、カウンタックのデザインが応用されています。大型のリアウイングは、必要に応じてせり上がります。
シアン・ロードスターにはルーフがありません。むき出しの内装にはレザー、アルカンターラ、カーボンファイバーをふんだんに使用しています。
購入時には、外装と内装の仕上げをフルにカスタマイズすることができます。わずか19台のみの限定生産ですが、すでに完売。私たちは道端からうらやましく眺めるしかないようです。