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「バッテリーの日」 テスラ、9月に株主総会と特殊イベント同時開催

テスラは9月中旬に「バッテリーデー(Battery Day)」というイベントを開催すると発表。同じ日に株主総会も開く予定だとしています。テスラは7月7日に株主総会を開催する予定でしたが、先日、コロナウイルス感染拡大防止のために延期すると発表したばかりです。

CEOのイーロン・マスクはツイートで、「暫定的な日付」として2020年9月15日を指定しています。

このイベントでは、通常の株主総会だけでなく、カリフォルニア州フリーモントにあるバッテリー生産施設の見学も含まれるようです。

テスラが誇るバッテリー技術については、この日の最も興味深い部分になりそうです。イーロン・マスクはバッテリーについて多くの「公約」を掲げています。

例えば5月には、いわゆる「ミリオンマイル(100万マイル)」バッテリーが完成に近づきつつあると報じられました。これは既存のバッテリーよりも、はるかに長い寿命を持つされています。

当然ながら、長く使えば使うほど、コストパフォーマンスが向上します。テスラのEVを普及させるという計画の中で、重要な役割を果たしているバッテリーです。

今月初めには、テスラをはじめとする各自動車メーカーに部品を供給している中国のCATL(寧徳時代新能源科技)が、実際に100万マイルを達成したと主張するなど、バッテリーの躍進に関する話題が再浮上しています。

同社の会長Zeng Yuqunによると、その新しいバッテリーは、16年間または200万km(124万マイル)におよぶ使用が可能だといいます。生産準備も整っているとのこと。

今のところ、製造コストは高くなると考えられています。しかし、それも時間の経過とともに変化するでしょう。

テスラは、まず中国で生産・販売されるモデル3に新型バッテリーを使用するものと思われます。その後、他の地域にも拡大するはずです。

目標とされているのは、EVの価格を通常の内燃機関搭載車と同程度にすること。

同時に、バッテリーの寿命が長くなれば、クルマが廃車になったあとも使い道があるかもしれません。1つの可能性としては、別のクルマに流用したり、固定式の電力貯蔵用として転用することも考えられます。

テスラは先日、時価総額が約20兆円に達し、自動車メーカーとしてトヨタやフォルクスワーゲングループを抜いて世界一になりました。通期決算では一度も黒字化していないにも関わらずです。

それだけ同社への期待値が高いということなのでしょう。

何より、イーロン・マスクCEOの発言には大きな影響力があります。9月15日には、どのようなスピーチが行われるのでしょうか。