ChatGPT初心者必見!やらないと後悔する最初の設定3選【2025年 最新版】
皆さま、こんにちは。
ビジネスでChatGPTを使う上で、一番気になるのはセキュリティじゃないでしょうか?
実は、デフォルト設定のままChatGPTを使うと、以下のようなリスクがあります:
- 入力内容がAIの学習に使用される可能性
- 会話履歴がずっと保存され続ける
- アカウント乗っ取りのリスク
これらは適切な初期設定で防ぐことができます。
私はこれまでDX推進担当者のサポートを行ってきましたが、「セキュリティ設定を後回しにして後悔する」企業を数多く見てきました。
ビジネスでChatGPTを安全に活用するためには、今回紹介する3つの設定が絶対に欠かせません。
今回は、ChatGPT初心者の皆さまが絶対に見落としてはいけない3つの初期設定について、実際の事例も交えながら分かりやすく解説していきたいと思います。
設定1:モデル学習のオフ(オプトアウト)設定【最重要】
なぜこの設定が必要なのか?
皆さま、ChatGPTに質問や文章を入力した際、その内容がどこに行くかご存知でしょうか?
実は、デフォルト設定のままだと、あなたが入力した内容がOpenAI社のAIモデル改善のために使用される可能性があります。
これは言わば「アンケートみたいなもの」で、あなたの会話データが学習材料として活用されるわけです。
「え、それって大丈夫なの?」
そう思われるのは当然です。
特に仕事でChatGPTを使う場合、機密情報や個人情報が含まれる可能性がありますよね。
誤ってお客様のお名前やメールアドレスを入力してしまい、他の方がChatGPTを使った際に表示されてしまう、なんて可能性もあるのです。
ですので、この「モデルの学習をオフにする(オプトアウト)」設定は非常に大事な項目です。
具体的な設定手順
では、実際にこの設定を変更していきましょう。
ステップ1:設定画面へのアクセス
- ChatGPTにログイン後、画面左下のご自身のアカウント名をクリック
- 「設定」を選択
ステップ2:データコントロールの変更
- 「データコントロール」タブをクリック
- 「すべての人のためにモデルを改善する」の項目をオフにする

たったこれだけです。
2分もかからない作業ですが、この設定変更によってセキュリティレベルが大幅に向上するわけですね。
注意点:OpenAI側にログは残る
ただし、ここで重要な注意点があります。
モデル学習をOFFにしても、OpenAI社のサーバーには30日間、会話ログが保管されるという点です[1]。 これは「Google検索の上位互換」と考えていただければ分かりやすいかもしれません。
Googleで検索した履歴がGoogleに残るように、ChatGPTでの会話履歴もOpenAIに一定期間残るということですね。
なお、この保管期間は、不正利用やセキュリティインシデントの調査、および法執行機関からの正当な要請への対応といった法的・セキュリティ上の目的のために設けられています[2][3]。つまり、犯罪に悪用された場合の捜査協力など、法的義務を果たすために必要な措置として定められているわけです。
設定2:チャット履歴とメモリの管理設定
チャット履歴の管理が重要な理由
続いて、チャット履歴の管理について解説していきたいと思います。
「ChatGPTって、前の会話を覚えているの?」
これもよくいただく質問です。 ChatGPTにはメモリ機能があり、過去の会話から情報を学習して、よりパーソナライズされた回答を提供する仕組みになっています[1]。
メリットとデメリット
メリット | デメリット/リスク |
---|---|
文脈維持で会話が自然・一貫しやすい(繰り返し説明が減る、長期タスクに向く) | プライバシー・機密性の懸念:過去のやり取りに機密情報が含まれていると、回答に反映される可能性がある。データはサービス品質向上に利用され得る設計であり、その点を理解して運用が必要 |
ユーザーの好み・スタイルを学習しやすく、パーソナライズが進む | フラットに相談したい時に過去文脈が干渉する(意図しない前提の持ち越し) |
継続案件(学習、研究、プロジェクト)で過去の決定や前提を踏まえた応答が得やすい | 組織利用ではコンプライアンス管理が難しくなる(機密情報の混入や漏洩への懸念) |
オフにすると個別最適は弱まり、過去の対話も見返しにくくなるため、設定の切り替え運用が前提になる |
具体的な設定方法
ステップ1:パーソナライズ設定の確認
- 「設定」→「パーソナライズ」
- 「記録履歴を参照する」の設定を確認
- ビジネス利用の場合はOFFに設定することを推奨
ステップ2:一時的なチャットの活用 機密性の高い情報を扱う場合は、一時的なチャット機能を使用することをお勧めします。一時的なチャットではメモリを参照せず、新しいメモリも作成されません[1]。

設定3:セキュリティ強化のための追加設定
二段階認証の重要性
最後の設定は、アカウントセキュリティの強化です。
ChatGPTのアカウントが乗っ取られたらどうなるでしょうか?
- 過去の会話履歴の漏洩
- 不正利用による料金請求
- 企業機密の流出リスク
「まさか自分が…」と思われるかもしれませんが、サイバーセキュリティの世界では「転ばぬ先の杖」が非常に重要なわけです。
二段階認証の設定手順
ステップ1:セキュリティ設定へ
- 「設定」→「セキュリティ」タブ
- 「多要素認証」のトグルをオンにする
ステップ2:認証方法の選択 以下から選択できます:
- SMS認証:携帯電話番号での認証
- 認証アプリ:Google AuthenticatorやAuthyなど
- セキュリティキー:物理的なUSBキー
初心者の方には、SMS認証をお勧めします。逆にわかる方にはSMSよりもセキュアな認証アプリがオススメです。
ステップ3:設定の完了
- 設定完了後、必ずバックアップコードを安全な場所に保存
- 選択した認証方法に従って画面の指示に進む
認証アプリの場合:QRコードをスキャンして6桁のコードを入力
SMS認証の場合:携帯電話番号を入力して確認コードを受信・入力
まとめ:ChatGPT初心者におすすめの3つの初期設定
皆さま、お疲れさまでした。
今回解説した3つの設定は、ChatGPTを安全かつ効果的に活用するための「土台」とも言える重要な設定です。
改めて3つの設定をおさらい:
- モデル学習のオプトアウト:プライバシー保護の基本
- チャット履歴管理:用途に応じた適切な設定
- セキュリティ強化:二段階認証でアカウント保護
ビジネスで利用される際に、これらの設定を怠ったまま使い続けると思わぬトラブルに繋がるかもしれません。
設定が出来ているか必ず確認をするようにしてください。
最後に
ChatGPTは確かに便利なツールですが、適切な設定なくしては真の価値を発揮できません。
今回の3つの設定により、皆さまがより安全で効果的なAI活用をスタートできることを心から願っています。
ぜひ、この記事を参考に設定を完了させて、ChatGPTを存分に活用していきましょう!
最終更新日:2025年10月13日
※免責事項
本記事の情報は執筆時点のものです。AI技術は急速に進歩しているため、最新情報については各サービスの公式サイトをご確認ください。
Citations:
[1] https://openai.com/index/march-20-chatgpt-outage/
[2] https://openai.com/index/response-to-nyt-data-demands/
[3] https://openai.com/enterprise-privacy/
[4] https://help.openai.com/en/articles/8983778-chat-and-file-retention-policies-in-chatgpt