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ChatGPTでショッピング調査?無料で使える新機能が登場

2025年11月25日

📖 この記事で分かること

・ChatGPTに追加された「Shopping Research」という新しいショッピング機能
・無料ユーザーでも使える、製品を自動で調べて比較してくれる仕組み
・あなたのネットショッピングがもっと楽になる可能性
・Google ShoppingやAmazonとの競争が激しくなる業界の動き

💡 知っておきたい用語

・Shopping Research(ショッピングリサーチ):ChatGPTに搭載された、あなたの代わりにインターネット上の製品情報を調べて、比較ガイドを作ってくれる機能。まるで優秀な店員さんがずっとそばにいてくれるようなイメージです。

最終更新日: 2025年11月25日

OpenAIが2025年11月24日、ChatGPTに新しいショッピング機能「Shopping Research」を追加したと発表しました。[1] 実に興味深いのは、この機能が無料ユーザーを含む全てのChatGPTユーザーに提供される点です。[2]

ChatGPTが”調査員”に変身

出典 : OpenAI

従来の検索エンジンとは異なり、Shopping Researchは自律的なエージェントのように動作します。[3] ユーザーが「狭いアパート向けの静かなコードレス掃除機を探して」や「4歳の姪にあげるアート好きな子向けのプレゼント」といったリクエストをすると、ChatGPTが自動的に質問を投げかけ、予算、好み、必要な機能などを確認します。[1]

その後、インターネット上の製品ページ、レビュー、価格情報を自動的に収集し、視覚的なショッピングガイドを生成してくれるのです。[4] 正直なところ、これは単なる検索結果の羅列ではなく、まるで知識豊富な販売員が24時間365日あなたのそばにいてくれるような体験です。

使い方は超シンプル

Shopping Researchの利用方法は非常に直感的です:

  • ChatGPTでショッピングに関する質問をすると、自動的に「Shopping Research」ボタンが表示される
  • メニューの「+」ボタンから「Shopping Research」を直接選択することも可能
  • 質問に答えていくだけで、あなたのニーズに合った製品比較ガイドが完成

ユーザーは提案された製品を右スワイプ(気に入った)、左スワイプ(興味なし)で評価でき、その情報をもとにChatGPTがリアルタイムで検索結果を改善していきます。[4]

技術の裏側:GPT-5 miniベースの特化型モデル

注目すべき点は、この機能がショッピングタスクに特化して調整されたGPT-5 miniベースのモデルで動作していることです。[5] これにより、「質の高いソース」からの製品推奨、最新の価格、在庫状況、レビュー、スペック、画像などを効率的に収集できます。

また、ChatGPTの既存の「メモリー」機能を活用すれば、過去の会話履歴からユーザーの好みを学習し、よりパーソナライズされた提案が可能になるとのことです。[5]

無料ユーザーも対象、ホリデーシーズンはほぼ無制限

OpenAIは、Free、Go、Plus、Proの全プランのログインユーザーにこの機能を提供しています。[2] さらに驚くべきことに、ホリデーショッピングシーズン中は「ほぼ無制限の利用」が可能とのことです。[6]

これは明らかに、年末商戦を狙った戦略的なタイミングです。ただ、OpenAIも正直に認めているように、価格や在庫の正確性については限界があり、最終的には販売サイトで詳細を確認することを推奨しています。[1]

Google Shopping、Amazonへの挑戦

この機能は、GoogleやAmazonが支配するオンラインショッピングの世界に対する明確な挑戦です。[7] 実際、GoogleもAI Modeで新しいAI搭載ショッピング機能を最近リリースしており、PerplexityのCometブラウザもユーザーに代わって買い物をするAIエージェントを提供しています。[5]

OpenAIの差別化ポイントは「オーガニックな推奨」です。製品推奨は広告ではなく、ユーザーのクエリとの関連性を優先してランク付けされます。[4] 高品質で信頼できるウェブサイト、レビューサイト、さらにはRedditのようなコミュニティも情報源として活用し、ポップアップ広告が多いサイトや明らかに広告的なサイトは避けるよう訓練されているとのことです。

Instant Checkoutとの統合は将来的に

現時点では、Shopping Research内で直接購入する機能はありませんが、OpenAIは9月に導入した「Instant Checkout」機能との統合を将来的に計画しています。[2] これが実現すれば、調査から比較、購入まで全てChatGPT内で完結する完全なeコマースパイプラインが完成します。

個人的には、この統合が実現すると、オンラインショッピングの体験が根本的に変わる可能性があると感じています。

小売業者向けのサポートも

OpenAIは小売業者向けに、製品データが適切に表示されるようにするための許可リストプロセスも導入しています。[6] これにより、販売者はShopping Researchに自社製品情報を正確に提供できるようになり、プラットフォームへの構造化されたデータパスが確保されます。

よくある質問

Q: Shopping Researchは本当に無料で使えるの?
A: はい、ChatGPTにログインしている全てのユーザー(Free、Go、Plus、Pro)が利用可能です。ホリデーシーズン中はほぼ無制限で使用できます。

Q: どんな製品カテゴリに対応しているの?
A: 電子機器、ホーム用品、スポーツ用品などが主な対応カテゴリですが、今後さらに拡大していく予定です。

Q: 価格や在庫情報は正確?
A: OpenAI自身が認めているように、価格や在庫については間違いが発生する可能性があります。最終的な詳細は必ず販売サイトで確認してください。

まとめ

ChatGPTの新機能「Shopping Research」は、単なるショッピング補助ツールではなく、AIがどのように私たちの日常的な意思決定をサポートできるかを示す興味深い事例です。無料で利用できる点、自律的に調査してくれる点、パーソナライズされた推奨を提供する点など、従来の検索エンジンとは一線を画しています。

ただし、価格や在庫の正確性には限界があることを理解した上で、賢く活用することが重要です。今後Instant Checkoutとの統合が進めば、オンラインショッピングの景色は大きく変わるかもしれません。年末のホリデーショッピングで、ぜひ一度試してみてはいかがでしょうか?

【用語解説】

  • Shopping Research(ショッピングリサーチ):ChatGPTの新機能で、ユーザーの代わりにインターネット上の製品情報を調査し、比較ガイドを自動生成するツール
  • GPT-5 mini【ジーピーティーファイブミニ】:OpenAIが開発した、特定のタスクに特化して調整された軽量版AIモデル
  • Instant Checkout【インスタントチェックアウト】:ChatGPT内で直接商品を購入できる機能(2025年9月導入)
  • エージェント:ユーザーに代わって自律的にタスクを実行するAIシステムのこと
  • オーガニックな推奨:広告ではなく、純粋にユーザーのニーズとの関連性に基づいて提示される製品推奨

免責事項: 本記事の情報は2025年11月25日時点のものです。AI技術は急速に進歩しているため、機能や制限は予告なく変更される場合があります。ショッピングの際は必ず販売サイトで最新情報をご確認ください。

Citations:
[1] https://openai.com/index/chatgpt-shopping-research/
[2] https://www.cnbc.com/2025/11/24/openai-announces-shopping-research-tool-in-latest-e-commerce-push.html
[3] https://the-decoder.com/openai-turns-chatgpt-into-a-shopping-agent-that-researches-and-compares-products/
[4] https://www.modernretail.co/technology/openais-new-chatgpt-shopping-tool-promises-in-depth-research-just-not-for-amazon-products/
[5] https://www.theverge.com/news/828326/chatgpt-shopping-research-chatgpt-buyers-guide
[6] https://siliconangle.com/2025/11/24/openai-debuts-chatgpt-shopping-research-tool-personalized-product-discovery/
[7] https://www.techbuzz.ai/articles/openai-launches-shopping-research-tool-takes-aim-at-google

KOJI TANEMURA

15年以上の開発経験を持つソフトウェアエンジニア。クラウドやWeb技術に精通し、業務システムからスタートアップ支援まで幅広く手掛ける。近年は、SaaSや業務システム間の統合・連携開発を中心に、企業のDX推進とAI活用を支援。

技術だけでなく、経営者やビジネスパーソンに向けた講演・執筆を通じて、生成AIの最新トレンドと実務への落とし込みをわかりやすく伝えている。

また、音楽生成AIのみで構成したDJパフォーマンスを企業イベントで展開するなど、テクノロジーと表現の融合をライフワークとして探求している。

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