皆さん、こんにちは。
最近、巷でNotebookLM(ノートブック・エルエム)という単語を聞く機会が増えたのではないでしょうか?
生成AIといえば、チャッピーことChatGPT。
少し知っている方でも、ClaudeやGeminiと聞いたことはあっても、NotebookLMと言われると???となる方もいらっしゃるでしょう。
それもそのはずで、学生や研究者向けという印象が強いのがNotebookLMでした。
ですが、断言します。
ビジネスユーザーにこそ、NotebookLMは使いこなすべき
NotebookLMは実は非常に便利かつ、ビジネスでも使える場面が多々有ります。
正直にいうと、使わないと勿体ないです。
今日はそんなNotebookLM初心者の方に向けて、「NotebookLM とは何か」を、初心者の方でもスッと理解できるように解説していきたいと思います[1]。
この記事を読み終わる頃には、きっと皆さんも「これ、使ってみたい!」と思っていただけるはずです。
NotebookLMの基本:超シンプルに説明します
NotebookLM の基本定義
では、まず結論から言いますね。
「NotebookLM」とは、Googleが提供する「クラウドベースのAIアシスタント」です[1]。
「え、それだけ?」と思われたかもしれません。
でも、ここからが重要なんです。
NotebookLMの最大の特徴は、「あなたがアップロードした資料だけを”教科書”にするAI」という点なんですね。
つまり、どういうことか?
PDFやWord、Googleドキュメント、さらにはYouTube動画やWebページ、手書きメモの写真まで。
これらを「NotebookLM」に読み込ませると、AIがその内容を完璧に理解して、皆さんの質問に答えてくれるわけです。
日常の使用シーンで理解する
ここで、実際の使用シーンを3つ見ていきましょう。
シーン①:営業資料が50ページもある…
営業担当の皆さん、こんな経験ありませんか?
「明日の商談に向けて、この50ページの資料を読まないと…でも時間がない!」
そんなとき、NotebookLMにPDFをアップロードして、こう聞くんです。
「この資料のポイントを3つにまとめて」
すると、数秒で重要な部分だけを抽出してくれるわけですね。
シーン②:卒論用に論文を10本集めたけど…
学生の皆さん、論文整理って大変ですよね。
「この10本の論文、共通している主張は何だろう?」
「AとBの論文の違いって、どこにあるんだろう?」
NotebookLMに全部アップロードして、そのまま質問すればいいんです。
AIが横断的に分析して、答えを返してくれます。
シーン③:社内マニュアルが長すぎて検索しづらい
人事部や総務の皆さん、こんな質問を受けたことありませんか?
「うちの会社の育休制度って、どうなってるんでしたっけ?」
マニュアルをNotebookLMに入れておけば、「育休の取得条件は?」と聞くだけ。
正確な規定の内容を、引用元付きで返してくれるわけです。
NotebookLMに向いている人
整理すると、こんな方々に特におすすめです。
- 営業・マーケティング担当:大量の資料を短時間で理解したい方
- 学生・研究者:論文や教科書を効率よく読みたい方
- 企業のバックオフィス:社内規程やマニュアルを”聞ける”形にしたい方
- フリーランス・コンサル:クライアント資料を素早く把握したい方
つまり、「資料が多すぎて困っている」という方全員に向いているツールなんですね。
NotebookLMとChatGPTの4つの決定的な違い
ここが一番大事なポイントです。
ここまでの説明だと、「ChatGPTでもできるんじゃないの?」と思われた方もいるでしょう。
でも、実は決定的な違いがあるんです。
これから、その「本当に重要な4つの違い」を見ていきたいと思います。
違い①:知識の情報源が根本的に異なる
まず、これが一番大きな違いです。
ChatGPT系のAIの場合
学習済みの大規模データ、つまり「世界中の情報」から答えを引き出します。
広く浅く、いろんなことを知っているイメージですね。
NotebookLMの場合
「あなたがアップロードした資料」を最優先の知識源にするんです[2]。
そのノートブック(プロジェクト)の中では、基本的に「その資料に書いてあること」だけで答えます。
何がいいのか?
例えば、社内マニュアルを読み込ませて「うちの会社の育休制度は?」と聞くと、「あなたの会社の正確なルール」を引用して答えてくれるわけです。
一方、ChatGPTに同じ質問をすると、「一般的な育休制度の知識」で答えてしまう可能性があります。
会社のルールと違うかもしれませんよね。
つまり、「一般論じゃなくて、この資料ベースで答えてほしい」という場面で、NotebookLMは圧倒的に強いわけですね。
違い②:回答の根拠が必ず明示される
これも重要です。
ChatGPTの場合
「こういう回答です」と返ってきますが、その根拠がどこにあるのか、はっきりしないことがあります。
NotebookLMの場合
回答と一緒に、必ず「どの資料の、どの部分を根拠にしたか」を表示してくれるんです[3]。
引用元へのリンクや抜粋がセットで出てくるわけですね。
何が嬉しいか?
「本当にそう書いてあるのか?」を自分の目で確認できます。
レポートや資料作成のとき、そのまま引用元として使えるんです。
特にビジネスや学問の場面で、「それ、どこからの情報?」と聞かれたとき、根拠が明確だと信頼されるわけです。
違い③:データプライバシーの保証
これ、実は結構重要な話なんです。
GoogleはNotebookLMについて、こう明言しています[4]。
「アップロードした資料や質問内容を、AIモデルのトレーニングには使いません」
つまり、どういうことか?
- 社内マニュアル
- 契約書
- 顧客向け提案書
こういった「機密性の高い資料」でも、比較的安心して扱える設計になっているわけですね。
ChatGPTも学習に使わない設定がありますが、NotebookLMは「最初から”あなた専用のクローズドなAI”」という思想が強いんです。
違い④:資料の質が結果の質を決める
これは、使い方の思想の違いです。
ChatGPTの場合
「どう聞くか(プロンプト)」が結果の質を大きく左右します。
プロンプトエンジニアリングって言葉、聞いたことありませんか?
NotebookLMの場合
もちろん聞き方も大事なんですが、それ以上に「どんな資料を入れているか」が結果の質を決めるんです。
つまり、こういうことです。
「良い資料を集めてNotebookLMに渡す=良いAIアシスタントを育てる」
こんな感覚に近いわけですね。
NotebookLMでできること:主要機能5つ
ここまで、説明ばかりで退屈だったと思いますので…
実際にNotebookLMで「何ができるのか」を見ていきましょう。
①長文資料の要約と構造化
まず、これが一番わかりやすい使い方です。
PDFやWord、Googleドキュメントなどをアップロードして、こう聞くんです。
- 「3行で要約して」
- 「章ごとのポイントを箇条書きで」
- 「この資料の前提・結論・提案を分けて整理して」
すると、AIが構造化して返してくれるわけですね。
さらに、生成された要約から、こんな風に掘り下げていけます。
- 「この部分をもっと詳しく」
- 「ここと、ここを比較して」
対話しながら、理解を深めていけるんです。
②資料に基づいたQ&A(チャット機能)
次に、チャット機能です。
ChatGPTと同じように、自然な文章で質問できます。
例えば、こんな感じです。
- 「この資料の中で、A社に関する情報だけ抜き出して」
- 「この論文の研究手法を、高校生にもわかるように説明して」
回答には、必ず引用元がついてきます。
だから、レポート作成時にそのまま使えるわけですね。
③複数資料の横断的な比較・分析
これ、実は結構強力な機能なんです。
1つのノートブックに、PDF、スプレッドシート、Web記事など、複数のファイルを入れておくと、こんな質問ができるんです。
- 「2023年版と2024年版の違いをまとめて」
- 「A社とB社の強み・弱みを比較して」
研究用途なら、こんな使い方もできます。
- 「この3本の論文の共通点・相違点を整理して」
横断的に分析してくれるわけですね。
④ビジュアル・音声への自動変換
ここからが、NotebookLMの面白いところです。
テキストベースの資料やWebページ、YouTube動画から、こんなものを自動生成できるんです[5]。
- 要点をまとめたレポート
- 図解・インフォグラフィックス(視覚的な図)
- スライドのアウトライン
- 音声での解説
「読むのが苦手」「移動中に耳で学びたい」という方にも向いているわけですね。
実際、私も通勤中に「音声解説」機能を使って、資料を”聴いて”理解することがあります。
これ、本当に便利なんです。
2025年11月にはビジュアル関連の機能が大幅に進化して、スライドまで作れるようになりました。
実際に試してみた記事があるので、よかったらこちらの記事もご覧ください。↓↓↓
⑤学習支援:クイズ・フラッシュカード生成
最後に、学習支援機能です。
教科書PDFや講義スライドをアップロードすると、こんなものを自動生成してくれます。
- 一問一答形式のフラッシュカード
- 選択式のクイズ
資格試験やテスト勉強で、「このテキストから重要なポイントを問題にして」という使い方ができるわけです。
会社であれば、マニュアルからクイズを作る、用語集を作るなど、マニュアルに紐づいて様々な学習教材を用意することができます。
NotebookLMの無料版と有料版の違い
ここまで読んで、こう思いませんでしたか?
「便利そうだけど、高いんでしょ?」
安心してください。
NotebookLMは、Googleアカウントさえあれば、誰でもすぐに利用開始できるんです[1]。
無料版と有料版の違いを、わかりやすく表にまとめてみました。
プラン比較表
| 項目 | 無料版 | 有料版:NotebookLM Pro (旧:NotebookLM Plus) |
|---|---|---|
| 料金 | 無料 | 【個人】Google AI Pro契約<br>【法人】Google Workspace Business Standard以上[6] |
| アップロード可能な資料量 | 制限あり | 上限が大幅に増加 |
| 生成コンテンツ量 | 制限あり | 制限が大幅に緩和 |
| 基本機能(要約・Q&A) | ○ 利用可能 | ○ 利用可能 |
| ビジュアル・音声生成 | △ 一部制限あり | ○ 制限なし |
| 組織向け管理機能 | × なし | ○ あり |
| こんな人におすすめ | 生成AI初心者、個人利用、まず試したい人 | 大量の資料を扱う人、ビジネス利用、チームでの共有 |
まずは無料版で試してみましょう
生成AI初心者の皆さんが「NotebookLMって何?」を理解するには、無料版で十分だと思います。
つまり、こういうことですね。
「まずは無料版で試してみて、”これ、もっと使いたい!”と思ったら、有料版を検討する」
この順番がおすすめです。
NotebookLMに関するよくある質問
Q1:ハルシネーション(嘘の情報)は出ないのか?
A: 正直に言います。
「完全にゼロ」は難しいです。
どんなAIでも、100%正確とは言い切れません。
でも、NotebookLMは「この資料に書いてあること」をベースに答えるため、インターネット全体から答えるAIに比べて、明らかに誤情報が出にくい設計になっているんです。
もし不安なら、回答に表示される引用元をクリックして、ご自身の目で確認すればいいわけですね。
Q2:機密情報を入れても大丈夫?
A: これは、先ほども触れましたが、もう一度言います。
Googleは明言しています[4]。
「アップロードした資料、あなたの質問、AIの回答を、AIモデルのトレーニングには使いません」
さらに、企業向けのGoogle Workspace環境で使えば、組織のセキュリティポリシーの中で運用できるわけです[6]。
つまり、社内マニュアルや契約書、顧客向け提案書といった機密性の高い資料でも、比較的安心して扱える設計になっています。
Q3:インターネットの情報も勝手に混ざるの?
A: これも誤解が多いポイントですね。
基本は「あなたの資料」がベースです[7]。
必要に応じてWeb情報を取り込む機能もありますが、それはユーザーが明示的に指示したときだけ。
「このノートブックでは、手元の資料だけを使ってほしい」という使い分けもできるわけですね。
つまり、NotebookLMは勝手にインターネット情報を混ぜることはありません。
あくまで「あなたがアップロードした資料」を優先して、その範囲内で回答してくれます。
まとめ:NotebookLMは「資料専属のAIアシスタント」
さて、ここまで長々と説明してきましたが、結局のところ、NotebookLMとは何なのか?
一言で言うと、こういうことです。
「NotebookLMは、ChatGPTのような”何でも相談相手”ではなく、”あなたの資料を誰よりもよく理解しているAIアシスタント”です」
どちらが優れているのではなく、目的が違うんですね。
NotebookLMが特に活躍する場面
整理すると、こんな場面で活躍します。
- 長い資料を読む時間がない
- 複数の文書を比較・整理したい
- 「根拠がどこにあるか」を明示したいビジネス・研究用途
つまり、「この資料について、正確に、根拠を示しながら、素早く分析してほしい」という場面ですね。
まずは手元のPDFを1つアップロードしてみてください
最後に、皆さんにお伝えしたいことがあります。
この記事を読んで、「面白そうだな」と思った方は、ぜひ今すぐNotebookLMを開いてみてください[1]。
手元にあるPDFやWeb記事を1〜2本アップロードして、「要点を3つにまとめて」と聞いてみるだけで、NotebookLMの”らしさ”が体感できると思います。
きっと、「え、これマジ?」という感動を味わえるはずです。
それでは、皆さんのAIライフが、より豊かになることを願っています。
最終更新日:2025年11月23日
※免責事項
本記事の情報は執筆時点のものです。AI技術は急速に進歩しているため、最新情報については各サービスの公式サイトをご確認ください。
Citations:
[1] NotebookLM公式サイト
[2] NotebookLM最新アップデート(Deep Research追加)
[3] NotebookLM公式ヘルプ
[4] Google Workspace NotebookLM紹介ページ
[5] NotebookLM 2025年11月アップデート詳細
[6] NotebookLM in Pro(有料版)の解説
[7] NotebookLMチャット機能強化アップデート
[8] NotebookLM徹底解説(日本語)
[9] NotebookLM実践的な使い方ガイド
[10] TechCrunchによるNotebookLM分析記事
